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何故か増えた

本日2本目です。

「いや、ウチの道場には来てないが……落ち着け。

とりあえずそっちに向かうから、何があったか話してくれ」


心当たりと言えば真守の所しかない。


家を出て真守の所に向かいつつ電話をしてみたのだが、そちらには行っていないらしい。


事情を話しながら道場の方に向かうと、向こうから真守の姿が見えた。


「まぁ、端的に言っても日向の無防備さが悪いな」


「う、それは理解したけど……そんなにハッキリ言わなくても」


「いや、この際だから言わせてもらうが、日向はもう少し男達の視線に敏感になった方がいい。

学校でどれだけ視線を集めてるか理解してないだろ?」


「学校……みんな普通じゃない?」


学校と言われても……特に気にしたことがない。


「……ここで説明しても仕方ないな。

次に学校に行った時に男共の視線を気にしてみろ。

とりあえずは日和を……」


「不浄の反応がしたコン!

これは……とてつもなく大きな気配だコン」


突然、コンが叫び出す。


「こんな時に限って!」


「とりあえず不浄が出ている間は時間を止めていられるんだろ?

なら、こっちをサッサと片付けるしかないな」


「……仕方ないね。

無垢なる姿で……いま、嫁入りを願います」


「変身」


2人でキツネとオオカミへと姿を変える。


普段は付いていない尻尾の状態を慣らす為にふりふりと動かす。

 

尻尾が複数あると自在に動かせるか心配だったが、問題なく動かせるらしい。


ふり、ふり、ふり、ふりと元気よく動いている。


「……なぁ、キツネ。

一つ確認したいことがあるんだがいいか?」


「え、どうしたの?

調子は絶好調だよ」


「そりゃ調子は良いだろうよ。

お前……いつの間に尻尾が4本になってんだ?」


「え……私の尻尾は3本だって分かってるでしょ。

4本なんて……いち、に、さん……し?」


「どう見ても4本あるな」


「な、なんでーーー!?」


自分のお尻でふりふりと揺れる4本の尻尾を見て思わず叫ぶ。


良いことなのだとは思うが特に何もしていないのに、自分の尻尾が増えてたら誰でも驚くだろう。


あ、いや、普通の人間には尻尾がないのか。


「リル、これどういう事なの!?」


「そんなの僕に分かるわけないコン。

僕は日向は規格外の巫女だって諦めてるコンよ」


「うむ、歴代の巫女でもお主のような者はおらぬな。

強敵を前に新しい力が手に入ったと喜ぶべきでは無いのか?」


「いや、流石に意味不明な力を与えられたら怖いって」


「理由はどうあれ、持ってしまったものは仕方ないだろう。

要はどう扱うかよ」


「そんなものなのかな?

ま、ここでグダグダ話してても仕方ないから行こうか」


こうして何故尻尾が増えたのかは置いておき、リルの作ったゲートで不浄の元へと向かうのであった。

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