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日向と真守の私服

本日は土曜日なので一気更新。

少しゴタゴタした事もあったけど、不浄が現れることもなく、学校やバイトをしている内に週末になった。


本日はバイト初日に貰ったお金を活かそうと言う事で、美幸さん御用達のお店に行くことになっている。


「今日買い物に行くから仕方ないとして……本当に真守の私服って変わらないんだね」


パーカー、シャツ、ジーンズというシンプルな男性スタイルの真守に思わずため息が漏れる。


似合ってない訳ではない……寧ろとても似合っている。


だが、これは自分がよく知っている真守なのでもうワンアクセント欲しいという気持ちが出てきてしまうのだ。


「そういう日向は……何て言うんだっけ。

ええっと……ミサイルじゃなくて……爆弾?

大砲……ちがうなぁ……魚雷?

地雷、地雷系女子って格好じゃないか」


「よくそんな遠い所から始まって正解を引き当てたね。

そこは素直に凄いと思う」


「連想ゲームの達人だからな」


「初めて聞いたよ、そんなの」


そんないつもの会話だが、私のファッションは真守が言うように俗に言う地雷系というやつである。


白いフリルのシャツにネクタイ、黒のフレアショート。


更にスカートに合わせた黒のリボンで髪をツインテールに結んでいる。


日差しも気になるので合わせて日傘も用意してある。


「日向はどんどん女の子になっていってるな」


「折角の女の子なんだから楽しまないと。

しかも超が付く美少女なんだから、こういう格好も遠慮なく出来るしね」


「自分で言うことかよ」


「真守はこう言うの嫌い?」


私は日傘からひょこっと顔を出し、真守の顔を上目遣いに見つめながら尋ねる。


「……好きだよ。

ただ、似合いすぎてるっつうか……ダメだな。

俺がまだ慣れてないのが悪いんだわ……すまん」


「じゃあ、早く慣れてもらわないとね。

この先はずっとこうなんだから」


私は傘を閉じると真守の腕にしがみついた。


「それは流石にくっつきすぎじゃないか?」


「だいじょーぶ、だいじょーぶ。

真守が男の子みたいな格好してるから、そういうカップルに見えるって」


「カップルに見えるのは良いのかよ……まぁ、見てないところで転んだりして危ない目に遭うよりはマシか」


「そんな簡単に転んだりはしな……うわっとと!」


転んだりしないと宣言しようとした矢先にバランスを崩して転びそうになる。


慣れないヒールの所為なのだが、何とも締まらない話であった。


「ほら、危なっかしいんだから掴まるならしっかり掴んでな」


「はーい!」


こうして私たちは若干過度な接触をしながら目的の店に向かっていった。


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