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アレが来た

本日は2話更新。

今回は1話目です。

「身体が重い……」


平日の朝、制服に着替えた私だが妙に身体が重い。


それどころか身体の一部は痛いし、吐き気もある。


「それは女の子の日の影響コン。

これ、里の薬とグッズを置いとくコン。

グッズは使い方も書いてあるからしっかりと目を通しておくコン」


「あ、ありがと〜」


コンに言われるままに薬を飲むと少し楽になった気がする。


ついでに渡された茶封筒の中身を確認した後、手順に従って装着しておく。


「うーん、女の子って毎月こんなのがやってきてるんだ」


「日向は特別重たいみたいだコンね。

症状が軽い人もいるコン」


「そうなんだ……でも、こんな時に不浄が出たら大変じゃない?」


「それは安心して良いコン。

神装を通して加護が体調を整えてくれる力があるコン。

変身すれば治るコン」


「え?じゃあ今も念じれば治るのでは?」


そう思い至ったならば吉日である。


やり方はよく分からないので、加護よ〜私の身体の不調を取り除いてくれと念じた。


「日向、加護は変身してる時しか……」


「お……おお〜なんかめっちゃ良くなってきた!

こんな簡単な方法があるなら薬とか要らなかったじゃん」


「……本来は変身してる時しか使えない筈なんだコン。

日向は本当に規格外コンね」


「使えるんだから気にしない気にしない。

さ、調子も戻ったし学校に行こうっと!

行ってきまーす」


こうしてすっかり元気になった私は学校に出発する。


いつも通りに真守と合流して並んで登校したので、折角なので今朝の話をしてみた。


「今日、女の子の日が来ちゃってさ。

私って人よりも症状が重いらしくて辛くて辛くて」


「ふーん、全然そんな風には見えないけど」


「加護を体調管理に回したら良くなっちゃった。

真守は大丈夫なの?

もう女の子になって一ヶ月は経つから一回ぐらいは来てるでしょ?」


「……いや、全く無いが?」


真守は今まで考えたこともないという表情で首を捻る。


「症状が軽くて気付かないとか?

いや……でも、垂れてくるからそれは無いのでは。

というか、そういう用品とかってどうしてるの?

私の場合はコンが用意してくれてたんだけど」


「……そこの所はどうなってるんだ、リル?」


「考えた事も無かったわ。

そこのコンは雌じゃから気が回るようだが、我は雄じゃからな。

全く気にしてなかったな」


「へぇ〜そうな……はっ!?

コンって雌なの?」


サラッと流れてきた衝撃の事実に思わず反応してしまった。


「そうコンよ。

今更気付いたコン?」


言われてみれば、私の服から何から全てコンが用意したと言う話だったし、今日の女性の日の備えも完璧であった。


あの感性は確かに女性でなければ有り得ないものである。


「コンがまさか女性として大先輩だったなんて……これからもよろしくお願いします、先輩!」


「ふふん、頼りにしてくれていいコンよ」

実はコンさんは優秀でした。

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