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突発的撮影会

本日2話目です。

カップル女性の何気ない一言であったが、それを聞いた男性の方も。


「あ、お前だけズルいぞ。

それなら俺はそっちの可愛い子と写真撮りたい」


と言い出した。


そして、その話はレジ前から始まって店の奥まであっという間に広がっていき……


「私も一緒に写真撮りたい!」


「私も私も!!」


「なんか店員さんと写真撮れるサービスあるらしいよ」


「え?どっちもアイドルとかモデル並みに美人だから撮りたいね」


「ぶひ〜いくら払えばいいでござるか!?」


と、店内が大騒ぎとなってしまった。


「ねぇ、これどうやって収拾つけるの?」


「お……俺に聞くなよ」


私達は困り果てて八幡さんの方を見る。


彼女は顔を伏せて肩を震わせている……この店でこんな騒ぎは彼女にとっても初めてで怖がっているのかもしれない。


「や、やはたさ……」


私が呼びかけようとした時、八幡さんはガバッと顔を上げる……ギラギラとした瞳に満面の笑みを浮かべて。


「く……くっくっくっ、はーっはっはっ!!

お客様、お望みの写真タイムですが、店の前で行いますので希望者は会計の時にお申し出てください!

その際、別途料金がかかることをご理解お願いします。

詳細はお会計の時に説明しますので、お席で店員に尋ねるのはご遠慮願います!!」


いつの間にやら拡声器を持った八幡さんが店内にアナウンスを行うと、お客さんは納得して1人、また1人と大人しくなっていく。


「ねぇ……これって大人しくなったのは良いんだけど……」


「写真撮るのって俺たちだよな……何とか断れないのか?」


「いや、無理でしょ。

ここでやっぱりダメですなんて言ったらさっき以上の暴動が起きるよ」


「いや〜お二人さんすみませんねぇ」


そんな私達の前にドラマでしか見ないようなスリ手をしながら八幡さんが近付いてくる。


「こう言う訳でして……何とか場を収める為にも一つ……よろしくお願いします!!」


そう言って直角に頭を下げて頼み込まれると、こちらとしても断りづらい。


こうして私と真守は渋々、お客さん達の写真撮影に応じる事になったのであった。


因みに最初の撮影会は例のカップルであり、彼氏と私。


真守と彼女、更には4人で一緒に、そして最後は何故か私と真守のツーショットで写真が撮られる。


この日、一番多かった写真の要望が私と真守のツーショットだったのは疑問しか浮かばない……みんな、一緒に写真が撮りたかったんじゃないの?

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