表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
132/165

覗き見

5-4です。


2022/10/11 誤字を修正しました。

いつもありがとうございます。

「送っていきなさいと言ったものの、やはり心配ではある訳よ」


「日向……急にどうしたコン?」


誰に対してと言うわけでもないが、唐突に呟いた言葉にコンが疑問の声をあげる。


「いや、日和とセッちゃんの事が心配になっちゃって。

何か遠くから様子を覗ける術とかないの?」


「遠見の術と言うのがあるコン……でも、あれは見たい対象が何処にいるかハッキリ分かってないと使えないコン」


「ああ、そうなんだ……あれ?

ひょっとして……」


コンの言葉に思い当たる事があってキツネへと変身する。


その状態で精神を集中すると、今2人が何処にいるのかがハッキリと分かった。


ついでに美幸さんと真由美さんの存在も感じる。


「黒薔薇で暴走しそうになった時、2人の祈りでこっち側に引き戻されたんだよね。

それでもしかしたらって思ったけど……変身すると2人が何処にいるかハッキリわかるよ」


「何でそうなっているのか分からないコン。

けど、それなら遠見で様子を見れそうだコン。

そこの鏡に力を込めて、2人の様子を見たいと願うコン」


コンに言われるままに鏡に力を込める。


すると、鏡の表面が歪み……それが収まると2人の姿が上空から映し出されていた。


2人は手を繋いで仲良さげに喋りながら歩いている。


「あら、我が弟ながら中々やるわね。

話してる内容は……流石に無理かな」


「そこまではデバガメが過ぎるコンよ。

大人しく家に辿り着くまで見守るコン」


そう言いながらも鏡から視線を外さないあたり、コンも興味はあったのだろう。


途中で大きめのマンションを指差していたので、あそこがセッちゃんの家なのだろう。


もうすぐ到着する……そんな矢先であった。


物陰から風子とかいう、セッちゃんを利用し続けてたクズ女が出て来たのは


彼女は何かを喋った後で唐突にナイフを取り出す。


「そんな、危ない!?」


無論の事、ここからあそこまでは絶対に間に合わない。


鏡を通して瞳術を発動させるのも無理なようだ。


「お願い……2人を無事に返して……」


結局、祈る事しか出来ずに2人の無事を祈った。


その時、日和がセッちゃんを突き飛ばして、ナイフを持った風子と対峙する。


「どうか……」


その時であった。


私の中の力が、日和に流れていった気がした。


その直後、ナイフを持って突っ込んでいった風子を驚きの速さで打ち倒す日和。


あっという間の出来事であったので、私もコンも驚きで声が出なかった。


日和は突き飛ばしたセッちゃんの手を取る。


少し痛そうにしているのは、突き飛ばされた衝撃で膝を擦りむいたからだそうだ。


痛くて可哀想だな……どうにか治らないかな?


そう思うと再び自分の中から力を抜けセッちゃんの所にいった気がする。


そのすぐ後、まるで早回しをしているようなスピードで擦りむいた傷が治っていった。


「日向……また何かしてるコンか?」


「し、してないしない……多分……」


そう言いながらも何かやってるんだろうなと言う気はしていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[気になる点] セツナさんの擦りむいた箇所が異なっていますよ。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ