表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
119/165

日向的には軽いお仕置き

本日3話目です。

翌日、通学路で私は目的の人物を待ち受けていた。


その人物……風子は私に気が付くと真っ先に近寄ってきた。


「あら、誰かと思ったらセツナじゃないの。

昨日はしっかりと仕事してたみたいじゃない」


「何であんな事させたの?

それに私を裏切った理由は何?」


「あら、ちょっと仕事したくらいでもう解放された気分になってるの?

まぁ、あの女が酷い目にあったみたいだし、気分が良いから教えてあげるわ。

あんたを裏切ったのは単に嵌めるための便利な駒がそこにあったから。

私の目的は稲荷日向、アイツだけよ」


風子は心底楽しいという表情でこちらにら語りかけてくる。


「あんな奴が学校中の男子の視線を釘付けにして、周りからも好かれるなんてあり得ない。

ただ、小さくて胸が大きいだけの女にみんな騙されちゃって。

だからお仕置きしてあげることにしたの。

その駒として便利そうだったからセツナを嵌めた。

これが真相よ」


「……そう、分かったわ」


「分かったなら今後もぐへぇ!?」


私は調子良く語る風子の顔を殴りつけた。


「風子……あんたは友達でも何でもない。

確かにひーちゃんとあんたは比べものにならないよ。

あんたの方が数万倍クズだって意味でね」


「こ、こんな事してどうなるか分かってるの?

写真を学校中にばら撒かれてもいいの!?」


「好きにしなさいよ。

金輪際あんたとは関わらないから」


「ふ、ふざけた事して!

こうなったら……どうしても誰も出ないのよ!

何で電話が繋がらないの!?

一体何が起こってるのよ!!」


「それはね……昨日私があいつらを全員ぶっ潰したからなんだよね」


突然、スマホを弄る風子の後ろからひーちゃんが現れた。


「な、あ、あんたは……」


「全部聞いてたんだけど、やっぱりこの一件って私の方の案件みたいだったね。

後は私に任せてもらっていい?」


「うん……ごめんね。

手を煩わせちゃって」


「ううん……こっちこそ巻き込んじゃってたみたいだから」


「な、何をごちゃごちゃと……」


「あ〜名前は……何でもいいか。

ちょっとお仕置きするだけだから気にしない気にしない。

セッちゃんの希望もあるからそんなに酷いことしないって。

ちょっと人の尊厳を失ってもらうだけだから」


ひーちゃんはそう言いながら風子の目を見つめた。


すると先ほどまで喧しく騒ぎ立てていた風子が大人しくなった。


「行こ!」


「もういいの?」


「うん、お仕置き完了だよ」


「具体的に何したか聞いていい?」


「トイレに行く事を忘れる暗示をかけておいたよ。

あの子はどんなに尿意が迫ったりお腹が痛くなっても、そこからトイレに行くっていう事に思い至らない。

一回出しちゃえば解ける暗示だから軽いもんだよ」


「それって……」


つまり、風子はほぼ教室で漏らしてしまうことが確定してしまった訳だ。


笑顔で同じクラスなら出来なかったよと語る最高の友人を怒らせないようにしようと心に誓うのであった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ