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店長、天啓を得る

4話一斉公開の3話目です。

次回の更新は1時間後となるのでよろしくお願いします。

「ふふ〜ん」


私は上機嫌で厨房の奥にあるモニターを付けます。


あの席は奥まって周りからは見えないので監視カメラが取り付けてあります。


そう……これは仕方のない事なのです。


そして、その監視カメラに取り付けられたマイクから会話が拾えてしまう事も仕方のない事なのです。


そうして2人の会話を聞きながらスイーツを作っていたのですが、何やら田舎に帰ったら男の子が女の子になってしまった何ていう話をしていますね。


最近見ているアニメの話なのでしょうか?


そう思ってモニターに目をやって私は驚きます。


マガミちゃんの横に小さな犬のような生き物が座っているではありませんか。


更にヒナタちゃんの隣にも……あれは何でしょう?


何やらコミカルな生き物が見えますね。


どうにも普通とは違うことが起きているようです。


「店長〜覗き見ばっかりしてないで手を動かしてくださいね」


少しばかり手を止めてモニターを見ているとバイトリーダーの女の子が注意してきました。


「ああ、丁度いいところに……この映像を見てください」


「ここに座らせたって事は店長が気に入った子達ですよね。

……ああ、これは確かに素晴らしい組み合わせですね」


この子も口では色々言っていても私と通じる部分があります。


なので気にいるのは分かっていたのですが……この反応から見るにヒナタちゃんとマガミちゃん以外は見えていないようね。


「外見、性格、身長差……全てがパーフェクトな組み合わせですよ」


「何で店長が自慢げになっているんですか。

それにしても……2人とも髪の毛まで綺麗ですね。

金と黒の色合いという組み合わせもいいものです」


「黒髪……?」


おかしいですね……金髪はマガミちゃんの事でしょうが、どこに黒髪がいるのでしょうか?


ヒナタちゃんは銀髪ですよね……ひょっとして変な生き物と同じように見え方が違うのでしょうか。


「金髪長身美女と黒髪ロリッ子のコンビには是非常連になって欲しいものですね」


「そうなって貰えるように頑張って美味しいスイーツ作ってくださいね」


私はカマをかけてみたら普通に受け入れられてしまいました。


どうやら一般人にはヒナタちゃんが黒髪に見ているようですね。


私は話しながら作っていたスイーツ達を仕上げます。


「はい、気合を入れて作ったので補充をよろしくお願いしますね」


「頑張って虜にしましょうね。

……あ!折角だからこの店でバイトしてもらってもいいんじゃないですか?

あの2人ならいい客寄せになると思いますよ」


バイトリーダーの言葉に、私は稲妻に打たれたような衝撃に襲われました。


バイトとして雇えば合法的に2人を見れる!


更に2人のことをよく知る事も出来ます。


「なーんて、そんな簡単に行く話でもないですけどね。

それじゃ補充してきますね」


そう言ってバイトリーダーは作ったスイーツを持って出て行きましたが、今の私にはその言葉が右から左です。


どうやってあの2人をこの店に引き込むべきか……あの不思議な生き物から責めてみるべきですかね。


こうして私は再び2人の座るテーブルに向かう事にしました。

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