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店長、推す

4話一斉公開の2話目です。

次回の更新は1時間後となるのでよろしくお願いします。

席に案内してからの2人の会話によりロリっ子の方がヒナタちゃん。


長身美女の名前がマガミちゃんと言うことが判明した。


席に着いた時にヒナタちゃんの方がマガミちゃんの口調を注意しているのを見る。


恐らく、彼女は普段は見た目通りに勝ち気で男言葉を使っているのだろう。


しかし、ヒナタちゃんが私といる時はちゃんと女の子らしくしてと頼んで口調を改めているに違いない……いや、そうであってくれ!


そうして2人で共有の秘密の中でキャッキャ、ウフフと……ハッ!?


危うく妄想の世界にトリップしてしまう所でした。


お仕事を忘れてはいけないので店内のシステムを説明します……とは言え、制限時間があることと、取りすぎで残すと罰金が発生するというのが殆どなんですけどね。


2人とも了承してくれたので名残惜しいですが厨房へ。


お姉さんは遠くから2人を見守っていますからね……と思っていたら早速トラブルが。


ヒナタちゃんは2人で選びたいけど、マガミちゃんの方は置いている荷物が心配のようです。


ここは私が一肌脱ごうではありませんか。


私が見張りを買って出るとヒナタちゃんの方はすぐに飛びつき、マガミちゃんの方は遠慮しています。


どうやらヒナタちゃんの方は甘え上手であり、マガミちゃんの方はしっかり者ですが少し固い性格のようですね。


一概にどちらが良い、悪いとは言えませんが、2人で良い方向にカバーしあっているように見えるので最高の組み合わせなのでしょう。


ええ……とても……とても大好物でございます。


そうして私の一押しもあってマガミちゃんが、申し訳なさそうに私を頼る姿に思わずキュンとした時でした。


謝るよりもお礼を言うべきだと言うヒナタちゃんに向かって、慈愛に満ちた聖母のような表情を微笑むマガミちゃん。


そして、その手をヒナタちゃんの頭に乗せると、褒めるように軽く撫でます。


ヒナタちゃんもそれを嫌がる事なく嬉しそうに受け入れている。


くぅ……まだです……まだ致命傷で済んでいるので大丈夫。


私がそう思った矢先でした……2人が頭を下げてお礼を言ってきたのですが、ヒナタちゃんの最後の一言。


「お姉さん」


「はうっ!?」


私は思わず胸を押さえて呻き声をあげてしまいます。


まずい……このままでは不審者になってしまう。


そう考えた私は2人が顔を上げる一瞬で元の体制に戻り、何事もなかったように笑顔を貼り付けます。


先程の呻き声はヒナタちゃんの方に僅かに聞こえたようです……しかし、気のせいという事で無事に収まりました。


こうして2人のてぇてぇを見せつけられながらも何とか耐えて見送った私でしたが、最後の最後にヒナタちゃんをエスコートするマガミちゃんという構図を見せつけられて無事に昇天する事となったのでした。


この仕事を長いこと続けてきましたが、私の中での推しカプが遂に見つかって気分です。

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