表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
  作者: 青
2/2

償い

私は罪を犯している。


私は許されることない罪を犯し続けている。


心を浄化するのは海の青だけだと知っていた。何度も何度も貴方に言った。

「海が見たいの。」

あなたは嫌そうな顔をしてそれでいて清々しく私に笑うの。

「何度目だよ。」って。


私は罪を犯している。


これが全てあなたが見せるまやかしだと知りながら私は今日も言う。何度も言う。

「海が見たいの。」

貴方はどんな感情で私を見つめているの?

憎い?恨めしい?

どんなことを思われても仕方ない。

私は罪を犯し続けているのだから。


ねぇ、この深い海のような許されぬ罪はどうしたら浄化されるのかな。

いつになったら貴方は成仏できるのかな。


ごめんなさい。

私は罪を犯している。

その罰は永遠に明けることのない夜。


あなたの記憶の中で生き続けることだけが私の許される唯一の償い。

だから私は今日も言う。

「海が見たいの。」


あなたは姿を保てなくなった今でも私の耳元で囁き続けるの。


「綺麗だね。」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ