第80話 お姉さん??
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ここは彼女の家。俺はぐっすりベッドで寝ていたが、物音に気がついた。なんだろう。誰か帰って来たのか。そう言って気になって彼女の方を見る。彼女は爆睡している。どうすればいいんだ。そう言って慌ててベッドから下りる。
「ゆり??ただいま!!誰かいるの??
もう寝ているの??お姉ちゃん帰って来たよ。」
(お姉ちゃん??まさか、ゆりの姉ちゃんいたのかよ。やべえぞ。聞いてねえぞ。おいおい、こいつ今日は家に誰も帰って来ないって言ってたじゃねえかよ。なんだよ、折角2人だけのクリスマスツリーってムードだったのに、山下達郎ムードだったのに、これじゃあれじゃんかよ。よくあるラブコメである気まずい奴じゃんかよ。まずい、まずい、隠れなきゃ、どこがいい??やばい。ないぞ、畜生!!!
よしそうだ。ピアノの中だ。これじゃばれねえぞ。こんなピアノの中なんかかくれんぼした時くらいしか探さねえんだから、、いやいやなあドロケイだって校舎の裏に隠れて見つからなかった。最強の俺が、、さあこっそりと。)
俺は音を立てないようにこっそり移動する。いやぶつかりそうだ。いやいやバレるぞ。さあどうすりゃいい。さあここは頭脳戦だ。頭使う場所だぞ。さあ神経を研ぎ積ませ。ドロケイした時を思い出すんだ。いやいや怖いんですけど、ちょっとでも音立てたらまじでG出そうだ。さあ着きました。20センチ移動しましたよ。さあ今田口圭一選手のマラソンが始まりました。目指すはピアノの下。お、暗くて前が見えない。さあどうする。さあどうする。目の前にピアノが見えました。ってピアノじゃねんじゃんかよ!!!!!!!!!!!
ふざけんな、この野郎。畜生。こうなったらスマホの電源つけるしかねえじゃん。さあ、、スマホだよ。
今懐中電灯つけますよ。
お見えた。ピアノの下だ。さあ腰を低くして、さあゆっくりってなんかいる。
ギャァぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!おいおいふざけんな、ゴキブリじゃんかよ。いやいや無理なんですけど、普通に無理なんですけど、マジでキモいって。
こいつ、、マジで、なんで、いやいや、、さあどうするここで地球投げするか。いやしねえよ。くそここで元気100倍アンパンマン。いやいやそこはカレーパンマンだろ。
いやごめんなさい。長文でボケてごめんなさい。いやでも本当にゴキブリだけは苦手なんですよ。マジで面白くないですね。くそなんだよ、前みたいに理央に早くしろよ童貞とか言われて、くそきもいな。よし決めた。今日は、ピアノの下で寝よう。マジで押入れで寝るドラえもんの気持ちわかりますわーーーー。
「ゆり???
起きてんの??入るよ。」
段々と足音が近づいてくる。上へ上へと千夏はゆりの部屋の前まで来るとそっとドアを開けた。そして電気を付けた。
あれ、、誰もいない。
「なんだ、ゆり寝てんのね。おやすみ」
そう言って千夏はドアを閉めた。あれ、もしかして誰かいる。まさかやっぱり彼氏??男、あたしイケメンには弱いからな。これでイケメンだったらどうする。
危ねえ。俺は物陰に隠れた。危ない。お姉さんに見つかるとこだった。さあ、、いざ移動。んなんか足に踏んじゃった。なんだ。
ぴぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!いや踏んじゃった。ゴキブリ踏んじゃった!!!!!!!!!!!
次の瞬間ドアが開いた。そして電気がついた。あれ。
俺とゆりのお姉さんの目が合う。
「ぎゃぁぁぁぁぁぁ!!!!!!誰よ。あんた!!!!!
出てけ!!!あんた誰よ。」
「いやこれは違うんです。その、、これにはですね。深いわけはあって!!!!!」
千夏の目が3になっており、ギャグ漫画に出てくるキャラみたいになっている。いやいやもう目ん玉飛びててるから。
目がボウリングのピンになっているから。どこぞの4コマ漫画よ。くそ面白いツッコミできねえな。こういう時、どう突っ込めばいいんだ。うんちょこぴーとか言えばいいのか。誰がうんちょこぴーやねん。俺のメンタルがうんちょこぴーだわ。ゆりが物音に気付き目が覚める。
「何うるさいな、、あれお姉ちゃん!!
なんで、今日は友達の家に泊まりじゃなかったの???
あ、紹介していなかったね。私の彼氏だよ。今日泊まりに来てたから、、ごめんね。お姉ちゃん、最近実家に中々帰って来なかったから言ってなくて。」
「あ、、そうなの!!うわー、、かっこいい男の子だね。初めまして宮野千夏です。ごめんね。失礼な事言っちゃって、
私は音大生で、今有栖川のOGなの。今日はたまたま実家に用があってね。実は実家に閉まっていたヴァイオリンをまた持って来ようと思ってね。」
「ゆりさんとお付き合いさせて頂いている、田口圭一です。あのもしかして全国コンクール一位のあの宮野千夏さんですか?俺も知っています。国立音楽大学でコンチェルト弾きこなしていた天才ピアニストにしてヴァイオリニストの。
凄い!!やっぱり音楽一家だったのか。ゆりさんがピアノ上手い理由がわかります。」
「お姉ちゃんね、、凄いんだよ。ピアノも弾けて、ヴァイオリンも弾けるの。まさに、二足の草鞋を出来る。女版千秋先輩なんて言われているんだから。」
ゆりは姉自慢を始める。そうだ。今目の前にいるのは天才音楽家。こんなに凄い人が目の前に。どうして。こんな。
俺は恵まれているのだろうか。ついさっきまでうんちょこぴーとか言ってたあのテンションはどこに行ってしまったのか。音楽家ってやっぱり考えた方が違うよな。色々個性があるし音楽に関する事だったら本気で何もかも語れる自信がある。俺の浅い知識より全然。有栖川出身て事は学校の事も色々。
「有栖川の子??もしかして最近共学になったばかりだもんね。あれ知っている??有栖川ワンダーランドの噂。」
「有栖川ワンダーランド??なんですかそれ、、」
俺は千夏さんに尋ねる。いやお姉さんと呼ばせてなんて言いずらい。そんな事より、なんだよ。有栖川ワンダーランドってダサすぎだろ。
「ネットの裏の掲示板の事だよ。なんか夜の有栖川高校のコンピュータ室に入って3つ目のパソコンに夜中の2時にアクセスすると有栖川ワンダーランドっていう裏掲示板にアクセスできるの。そこは、有栖川七不思議って前から言われていたんだよ。」
七不思議かー。よく学校の七不思議であるよなー。
そうかー。でも初対面で俺にあってそれを話すってなんか変わっているんだなぁ。やっぱり音楽やっている人って変わった人が多いっていうもんな。いやでも確かにゆりも変わった人間かなと思っていたけどこの姉ちゃんも中々だぞ。いやだってそうだろう。なんて不思議に思いながら、俺は気まずそうに思ったから、よし決めた。帰る。
「あの、、すみません。お姉さんが戻って来るなんて知らなくて僕帰りますね。僕の家歩いて近いんで。」
「いいよ!いいよ!なんも言わなかった私が悪いんだし泊まって行きなよ。宜しくね。田口圭一君ね。圭一君。
あの私、本当に変な姉でごめんね。ゆり、圭一君めちゃ良い子じゃん。もうこんな良い子勿体無いよ。
もしかして来年は同棲かな??そうしたら私、色々とお世話しちゃうよ。」
明るいお姉さんだなと俺は感心した。そして彼女の明るさと有栖川ワンダーランドの不思議な噂。
いや噂じゃなくて本物だった。何も知らない俺が馬鹿だったんだ。
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