第73話 過去の声
暑いですね。僕は熱中症にならないように気をつけようと思っています。
「田平、勘違いしないでくれ。もう昔の話を引きずらないでくれよ。頼む。もう忘れたいんだ。」
俺は焦って、スマホ越しに怒鳴った。それはそうだ。あいつは、、
「そうね。返して欲しかったら、あんた1人で来なさい。返して欲しかったら、100万持って来なさい。誰かに言ったら、水澤茜がどうなるか。。」
「茜に手を出すな!!!」
すぐにスマホの通話が切れてしまった。まさか俺のせいなのか。俺はその電話の相手と面識があった。
ゆりが見せてきたスマホに映っていたのは俺の中学の同級生だ。そうだ。俺は、やらなきゃならない。これは、俺の問題だ。
俺は諦めてホールの階段の方に行くと、米澤聡がいた。茜のクラスメートだ。
「田口!茜はやっぱりどこにもいなかったぞ。」
「田口!!なあ、、電話あったんだろ。水澤は一体どこに連れていかれたんだ。」
隣のクラスの茜と仲が良かった米澤聡が俺に聞く。
「わかんねえ。だけど、、連れ去った奴は、、俺の知り合いだ。茜も多分あいつと面識があるはずだ。だって、」
「お前、、一体そいつとの間に何があったの??
それに茜は別に人に恨まれるような奴じゃないよな。」
「それは、、、秋山先輩!!」
「田口圭一!!
一体どういう事なのよ!!
我が校の生徒が行方不明って、、、、
それに水澤茜は、脱法ハーブを貰った疑いがかけられてるのよ。」
「そんな筈はありません。茜がそんな事をする筈がない!!
あいつは、本当に良い子なんです。人を傷つけたり、ずる賢い真似はする筈がない。」
「水澤茜は学校に内緒で水商売でバイトしてたのよ。そのバイト先で脱法ハーブの違法取引きがあったの。」
「え???そんな。一体何がどうなっているんだよ。
だって電話の相手は、、」
「田口圭一!!我が校では水商売のアルバイトは禁止されているの。昨日、脱法ハーブの取り引きが行われたバーが摘発された。そのバーの従業員の中に水澤茜の名前があったの。
水澤茜は脱法ハーブの取り引きに手を染めたかもしれない。
そして宮野さんの水筒にそのハーブを入れたんじゃないのかしら??違う??」
「いい加減にしてくれ!!
ゆり本人が言っていたんだ。俺は、ゆりのスマホで見せてもらった画像で確信した。ゆりの水筒に脱法ハーブを入れたのも、、水澤茜を連れ去ったのも、、、
田平茜!!奴の仕業だ!!」
「田平茜???誰だよ。そいつ、、、」
米澤が俺に尋ねる。俺は
「田平は、俺の中学の同級生だ。
2年前、俺は告白された。俺に告白してきた女の子が田平茜だった。でも俺はあいつに告白されたのに振ったんだ。それを逆恨みにして、俺に嫌がらせをするように毎日毎日、ある日、、殺すって書かれた紙を俺の机の中に入れるようになったんだ。」
「なんだよ。それ!!一方的な恨みじゃん!!思い込みかよ。」
「だけど、、その後、、信じられないような事件が起こったんだ。その後、その事実を知った俺の親父が、学校に抗議の電話をしたんだ。田平のお父さんを中学の応接室で呼び出して呼偉い剣幕で怒ったらしいんだ。俺の親父は、喧嘩早い性格だった。酔っ払うとすぐに手が出る人だった。
そしてその日の夜、、事件は起きてしまった。
偶然、その日の夜、、俺の親父は田平のお父さんと居酒屋で鉢合わせしちゃったらしく、酔っ払って、、、親父が田平のお父さんを殴って、殺してしまったんだ。」
「え???
おいおい、、まじかよ!!!
お前、、そんな過去あったの??
いやいや、、えーー!!!
どうすんだよ。お前、、」
そう。全ては俺の親父が起こした事件だった。俺のどうしょうもないクソ親父のせいで、田平の父は亡くなったのだ。
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