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第52話 辛い時は泣いていいよ


その日事情聴衆で取り調べ室に呼び出された俺は林理央の事で話があると警察病院に連れていかれた。

そこには手当を受けた彼女が寝ていた。


「圭一。ごめん。話があって。」


「理央、、俺も話したいことがあって。」


「あなたには本当に申し訳ないことをしたと思っている。でも、、私は、もう、、許されないのはわかってる。

でも、、これだけは言わせて。あなたを好きなのは本当だった。決して、、、偽りの気持ちなんかではなかった。ずっと中学時代から恋人もいなくて。楽しかった。」


「ふざけるな。そんなこと言われても傷ついた俺の心は2度と元に戻んねえんだぞ。お前がどれほどの人を傷つけて、、、

お前は俺の心を弄んだんだ。それくらいの事をしたんだよ。

楽しかった。よくそんなことが言えるなあ。

こんな目に合わされて、、、その状況になっても、、まだそんなことを言ってるんのかよ。

やっぱりお前の心は、、どす黒い感情に満ちちまってるよ。」


「圭一。。」


理央はの顔が曇った。俺は、もう限界だ。なんとか傷は治ったけど、、それでもこいつとはもう。やりきれなさが残っていた。


「もうその名前で呼ぶな。別れる。俺は犯罪者とは付き合いたくない。殺人犯とは。」


「私は、、、復讐さえすればもう死んでもいいと思っていた。だけど、、もう玲奈も、なぎさも2人は死んだ。それなのに、、わたしだけ生きている。あの日私が代わりの死ねば良かったんだ。そうすれば、、そうすれば、、、。」


「そんなことはない。2人はお前にはきっと生きてて欲しかったに決まっているじゃねえか?亡くなった2人で天国でそれを望んでいる。だからもうそれ以上、、、思い詰めたって!!!!」


「私はもう、、、、これ以上きっと生きたって、、、、生きたって、、、、え????」


その時、、俺は理央を優しく抱きしめた。今彼女にしてやれるのはこれだけだった。でもそれでも苦しんでいる彼女を守れる最大限の優しさなのか。


「死ぬなんて、、そんな簡単に言うなよ。死んじゃったらもう二度とお前の事好きでいられなくなっちゃうんだぞ。

それに本気で笑ったり、本気で悲しんだり、、、そんな事も出来なくなる人生なんて寂しいだけじゃねえか。なあも、、もうこれ以上苦しむなよ。もうこれ以上苦しんでいるのを見てられないんだよ。辛い時は泣いていいよ。どんなに辛くても、我慢してる方が、、、、本気で辛いしさ。

好きなんだよ。お前の事が。お前が死んだら俺だって生きていけない。」


その言葉を聞いた時、理央の目からは涙が溢れていた。溢れ寄せるような悲しみに乗り越え、ただ俺の懐に抱きつき大声で泣いていた。2年前2人の友達を同時に殺され、記憶を失い、、復讐を誓った林理央。

彼女との出会いは、こんな結末になるなんて想像はつかなかったけど、彼女と本気で付き合えて、嬉しかっだし楽しいこともいっぱいあった。でも今は、、泣き続ける彼女を、慰めることしかできなかった。


「辛かっただろ。ごめんな、、、俺がもっと早く気づいてあげれば、、、、本当に彼氏失格だよな。」


「違う。。私は本当に最低。私は、、、あなたを復讐の為に利用した。でも、、、許してなんて言わない。だから、、私と。。。」


「待ってるからな。。ずっと、、、罪を償って、、、だから生きろよ。どんなに辛くても、、悲しくても、、笑って、泣いて、、、絶対に迎えに行くから。」


その時理央は俺の唇にキスをした。これが最後の別れになるかもしれない。二度と会えなくなるかもしれない。でも、、彼女は本当に最後まで戦い続けて、悲しんで、笑って、生きて欲しい。そんな彼女を見捨てる事は出来なかった。何年でも待っている。時が経って彼女が笑って、また人生をやり直す日が来るまで。


「圭一。ありがとう。。ごめんね。」


理央はそういうと、俺はにっこりと彼女の方を振り向いた。

面会時間が終わると、俺は警察病院の病棟から放り出された。もう少し居させてくれたっていいじゃねえかよなんつって。さあそして再び元の学校生活だ。と言ってもまだ高校1年生なのに。


「終わったみたいね。どうだった彼女??」


「やっぱり精神状態が不安定だったけど、わかんねえよ。あいつらが2人も女子中学生を殺した事件に関わってて、なあ、でもやっぱりこのままじゃ理央が報いれねえよ。なんとか俺があいつの事を救ってやれたら。」


「救ったじゃん。十分。理央ちゃんと付き合って、、デートして、それが偽りだったとしても、、彼女の事を本気で救ったのは圭一あんたなんじゃないかな??

もしも、あんたと出会って無かったら理央ちゃんは本当に自殺してたかもしんないよ。だから、、十分救っなんだよ。それも見えないところで何回もね。今もこうしてお見舞い行ってさ、、やっぱりあんたは昔からそういうところだけは優しいんだから。」


「な、、、なんだよ。。それ褒めてんのか。」


俺は少し赤くなった。ブラックエデンの連中も捕まり、、事件は収束した。そして有栖川高校は、再び、、恋愛解禁になった。林有咲は、藤堂の殺害に手を貸しただけで、実行した訳でもないので、、罪が軽くなりそうだが、、、、

思った事をいうと、、この作品ね、、サスペンスじゃないからね。一応忘れてたけどコメディだから、、だから次回から、、きちっとコメディに戻りますよ。

暗い過去編はここまでにして。


「やっぱりあんたはお笑いの方がいいわ。あんたの面白くないその語りも、なんか魅力のひとつだし。なんかキザなかっこつけもいいけど、、、。せっかくコメディなんだしさ。」


「なんだよ!!!笑わせんなよ!!!!」


茜の冷静なツッコミは、俺の胸を熱くした。久しぶりに腹を抱えて爆笑した。



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