第4話 深夜のLINEと圭一の夢
「圭一、部活は入るの?」
茜は帰り道俺に聞いてきた。
「えー、いや入らないよ。だって俺には合わないもん。俺は、帰宅部でいいかなー。」
「えーつまんないのー、あたしお嬢様部入るよ、あたしさっきのパーティでLINEゲットしちゃったのよ!!2人も!!」
「へえいいですねー、そりゃー、俺はでもゆりちゃんと話せて良かったよー。そんくらいしか良いことないし、なあなんかさこう女子と話しやすくする方法ないの??」
俺は聞いた。
「教えない!、なんで嘘よ、女子はね、話を聞いてくれる男の人を好きになるのよ、だから、一方的に男の方から話すよりも、相手の反応を待つって言うのも大事なのよ。だからさ、とにかくちゃんと話を聞いてあげることね。あんたも早く、彼女の1人くらいゲットしてさあたしに紹介してよ、早くしないと先越しちゃうよー、じゃあねまた明日。」
茜は角を曲がって帰っていった。冷たい夜風が俺の顔にふきつける。まだ4月だから夜は寒い。
「ただいま!!!」
「おかえりなさいー、圭一、学校はどうだった??」
母親が出てきた。
「なんか変な部活の体験行っちゃった。」
俺は、もう疲れていたので、早くベットに入りたかった。
俺はベットに入り横になった。クラスLINEでクラスメンバーのアイコンを眺めた。
「女子しかいねえな、あっゆりちゃん。」
アイコンを眺めるとプリクラだった。千夏って子と一緒に撮った写真をアイコンにしている。
「なんで女子ってこんなプリばっか。俺は、恥ずくてのせらんねえよー。あーあー、なんかあのクラスに馴染めそうにねえなー、」
俺は思わず、茜にLINEを送ってしまった。
(ねえねえ、女子しかいないクラスに馴染むにはどうしたらいい??)
すると2分後に返信が来た。
(知らないわよ、こんな時間に何よ、早く寝ろ!)
それと怒りのスタンプが来ていた。
そのまま眠りについてしまった。夢を見た。お金持ちのゆりちゃんの家のベットで2人で寝てる。俺はゆりちゃんと、、、
想像するだけで、恥ずかしがる俺がいた。
いやキスしてくる、ゆりちゃんのとろけるようなキスが、俺の舌を暑くする。
「今度は気持ちよくしてね。んー圭一君、キスも下手くそー。」
お金持ちの家、想像できないが、豪邸のように広くて、お手伝いさんが何人も居てなんてそういうのを気にしてしまう。床なんかも大理石とかで、家も金だらけとか、食器も金だらけとか、シャンデリアのある部屋でご飯食べてるとか。お嬢様部は皆あんな家に住んでるのか。
場面が変わった、今度は、庭園にいる。広い庭園。噴水が出ていた。なんてロマンチックな場所なのか。夢は、所々情景が変わる。
「ここはね、あたしが小さいときから心を落ち着かせる場所なの。噴水や、水は心を洗い流してくれる。もやもやや失恋した時もここで水を見ればふと我に帰れる。」
「好きだよ、ずっと!!」
はっと目が覚めた。夢の中で、俺はゆりちゃんとずっと一緒にいた。夢の中にまで出てくるなんてこれは正夢なのか。
朝7時半、朝食を食べて歯磨きをして学校でへ行く時間だ。目覚ましを7時にセットしたはずなのに、三十分も遅く起きてしまった。
よっぽど夢の中が楽しかったからなのかなと俺は思いながら、ベッドから起きた。
ふとスマホを眺める。LINEが2件来てる。
茜からだった。
(昨日の答え、多分圭一は、女子と話すのが苦手なだけで、本当は話せないことはないと思う。だって現にこうしてあたしとラインできてるじゃん!
元女子校ってだけで自分から壁作ってんじゃない?
それから距離感は大事よ。女の子は男より気持ちに同情しやすいから、男の悩み事にアドバイスしたがるけど、それを真似してはダメ。女の子は悩みや愚痴を発散させたいだけなの!!
アドバイスは基本求めないからね。
メンヘラホイホイは嫌われるだけよ。
とにかく2、3日は人間観察!!!人間観察!!
あとこれは女子としてのアドバイス。男子からグイグイ会話に入って行
焦らない事よ!、それから会話に行き詰ったら、はいこのリンク!
コミ障な私が、克服した厳選リンク集!!!
長文ごめんね!)
「あいつまじじゃん!」
俺はなんか思い当たる言葉の数々に、納得した。