第34話 恋愛解禁
理央の泣きながらのお願いに、林有咲は心を折れたのか立ち上がった。秋山未央と激しく殴り合って、疲れたのか
めちゃくちゃ学園ドラマの不良の喧嘩後の泣けるシーンみたいな雰囲気の空気の中、俺も立ち上がった。
「なあ、もう2人ともいいじゃないですか。お互い仲直りってことで。」
「あんたねえ、やっぱり童貞じゃない。」
「うるせえーんだよ。何言ってんだ、あんたは。こんな段階になっても何言ってんだ!あんたは。下ネタ言ってる場合かい!!」
俺は思わずツッコミを入れてしまった。そう平和に仲直りってなればよかったのだが、もちろんこれを見て秋山未央の彼氏というよりブラックエデンが黙っているわけがない。
既に、鉄パイプを持ったヤンキーが俺の方へやってきた。
うわ怖いわ。マジ怖いわ。ヤンキー怖いわ。
「図に乗ってんじゃねえよ、こらぁ!!!」
ヤンキーはブチギレらと俺の方へやってきた。
俺はそれを避け切ると逃げ回った。
そこへ林有咲がやってくるとヤンキーを蹴り飛ばしてしまった。
「田口くん、こいつらはあたしが相手するから逃げろ!!。」
「でも、先輩、俺のせいでこんなに。」
「私なら大丈夫だから。これからも理央のことをよろしくな。理央の彼氏だろ。」
林有咲は、とても頼もしく見えた。彼女は生徒会長であると同時に彼女の姉である。そう今の俺にとって唯一の味方となる先輩なのだ。
生徒達がいなくなった体育館はヤンキーと生徒会長と生徒会副会長しかいない現状だ。
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「とりあえず、圭一逃げようよ。きゃー」
後ろから理央をとっ捕まえたヤンキーが、出で来ると理央の制服を脱がせようとした。
「おい、理央を離せよ。」
俺は大声で叫ぶとヤンキーに殴りかかった。ヤンキーが鉄パイプを振り回すと俺はそれを必死に逃げて、ヤンキーを蹴っ飛ばした。ヤンキーは蹴っ飛ばしたけど当然俺はボコボコにされる。
そして取っ捕まり、藤堂がこっちへやってくる。ブラックエデンのボスであり、秋山未央の彼氏。
藤堂龍一郎。恐ろしい奴だ。伝説のヤンキーでしかも、札付きのワルである。
「てめえ、大事な彼女を取られた気分はどうだよ??」
「うるせえよ。ヤンキーがほざくな。」
俺は拳をあげると、藤堂へ殴り返した。全ては理央を苦しめた罰だ。徹底的に苦しめと。
俺の思いは通じたのか、気づくと無我夢中で殴られ、殴り返すの続きだったが。
「もう終わりかよ。よしこいつを魔法の部屋へ連れて行け。」
魔法の部屋ってなんだよ。俺は思っていた、そう魔法の部屋は、カップルが幸せになる部屋じゃないかとずっと思っていた。
違う魔法の部屋は有栖川学園のカップルの彼氏が不良にぼこぼこにされる部屋だった。
そう俺はその日魔法の部屋に監獄された。
「んでなんでてめえは藤堂の兄貴を殴ったんだったよ。答えろよ童貞。」
藤堂の舎弟の鬼頭一は机に座りながら俺を圧迫してくる。
「うるせえんだよ。童貞って、とっくに卒業してんだよ。こっちはよ。なんで俺が監獄されなきゃなんないのよ。」
俺は必死に言い返す。そりゃ当然だ。何故こんな目に合わねばならんのか、理解ができない。ここは普通ヤンキーが監獄されるんじゃないなのか。
「お前がブスだから。」
「うるせえ、お前らだって」
「ほざけ。お前知らねえのか。この学校の魔法の部屋はな監獄なんだよ。いっぱいお前らの事も取り調べってやっから、、、、、。」
え????俺はその信じられない出来事に驚いた。
目の前で不良達が血を吹いて倒れ出したのだ。
それだけでなく藤堂もだ。
「え???。まさか、うっっっ!!!。」
俺も猛烈な吐き気が襲うと同時に、口から血が吹き出した。
おそらく、細菌でも巻かれたのだろうか。そしてそんな俺の前に現れた1人の女子の姿が目に入ったまま俺は意識を失ってしまった。
「ようこそ、圭一、魔法の部屋へ。」
そう、この有栖川学園はプリンセススクールなどではなかった。おきてを破る生徒を魔法の部屋に閉じ込め、細菌に感染させ強いては殺す。
それを仕切っていたのは林理央だった。
全ての黒幕は彼女だった。




