第23話 リラックスできるのはやっぱり家
「じゃーね。また明日」
その日俺は憂鬱だった。なぜならあの秋山未央が実は超性格悪い事がわかってしまったのである。
「もしもし、あ、理央か。」
「ねえ、大丈夫だった??」
理央は心配そうに話してくれた。
「ごめん、悪いな。」
「ねえ、秋山先輩と何があったのよ?あの人に何されたの?話して。」
理央は、本気で心配しているのが伝わってきた。
「実はさ、前にお嬢様部に入るのやめようと思って、生徒会室に行った時に階段越しに転んじゃって、偶然あの先輩が俺のとこに倒れ込んできてさ。」
「え??そんなことであの人あんな言ってきたの??信じられない。気にしなくていいよ。あの人、ほんとに性格悪い人だから圭一は悪くないよ。ねえ、圭一、気にしないでね。それに今日はありがとう。また明日帰りね。じゃあね」
LINEの着信が切れた。そうあの日の帰り道、店員さんの行動がなかったらどうなっていたことか。
俺はあの秋山未央もその仲間達にいじめられそうになっていた。
「お兄ちゃん、なんか元気ないね??」
俺には妹が2人いる。2人とも、俺とは正反対。勉強も出来て、性格も良い。
今話しかけてくれるのは、田口明美。
もう1人田口愛美っていう妹がいるんだけど。
2人ともとにかく性格良くていい子なのだ。
年齢は2個下だけど、あれだ2人は誕生日が1日違いの年子である。
「明美、いや大丈夫だよ。まあ色々あってさ。」
「大丈夫じゃなさそう。お兄ちゃん、もしかして彼女と喧嘩でもした?」
明美は最近すごい優しい。普段落ち込んでると、何かと相談に乗ってくれる。こんくらいの年頃だと、口を聞かなかったりとかそんな事あるかもしれないけど、うちはそんなことはない。
「喧嘩??そんな事ないよ。まだ一回もしてない。まだ付き合ってからそんな立ってないしね。」
「良かったね。昨日とか、お兄ちゃんデート帰りに凄い楽しそうだったからさ。あたしも嬉しくて。。ねえ、彼女なんて名前なの??」
明美は、聞いてきた。
「理央だよ。うちの高校の生徒会長の妹。」
「うわぁいいなー。あたしも彼氏欲しいよーー。」
明美は目を輝かせながらそう言ってきた。
「出来るよ。お前は俺と違って明るいし良い子だから。」
「またーお兄ちゃんの悪い癖だよ。そうやって自分のの事マイナスに言わないの。ねえ!」
「ただいまー!!あっ明美帰ってたんだー!!兄ちゃんも!」
「まなー!!お帰りーー。」
明美が可愛らしく挨拶する。
今帰ってきたのが2人目の妹愛美である。彼女も本当に優しさの塊でいい子だ。
「ねえ、お兄ちゃん見て見て、買ってきたんだ。お兄ちゃんの彼女出来た祝いに、一緒に飲もう!!。」
「愛美、まじでありがとなー。ほんとに嬉しいよ。俺は。」
多分何買ってきたかは予想付く。とにかくほんとに気が利く妹なのよ。2人とも良い子だ。喧嘩もほとんどしない。1年に2回くらいするけどそれ以外1度もない。
俺は親父とはしょっちゅう喧嘩していた。
親父は厳しかった。とにかく、すぐ怒る、短気。
「お兄ちゃん、この後勉強教えて欲しいの。出来る?」
愛美が、珍しい。いつもならそんな事無いはずなのだが。
「いいけど、珍しいな。」
「ねえ、ここ教えて。中学の数学の証明。平行四辺形の証明を教えて欲しいんだー!!!」
愛美は、明美にそっくりだが。2人は何かと仲良くて、まるで双子みたいだ。どちらもおっとりしていて、勉強が出来てしかも顔も可愛らしい。
「あー、スッキリしたー、お兄ちゃんありがとう!!」
愛美は、俺に対してお礼を言った。
「私ね、最近凄い、証明が出来なくてさ、もうすぐ塾のテストが近いじゃん。だから凄い積んでて。勉強嫌だなーってずっと思っててね。」
「なあ証明なんて出来ちゃえば簡単だぜ。でも難しいからわかんなくなったらまた教えてあげるよ。」
「お兄ちゃん、ほんとに優しいね。また教えてね。じゃあおやすみ。」
「おう、おやすみ!!」
愛美と明美と話すと心が落ち着く。彼女達はいつもそうだ。悩みを聞いてくれて相談に乗ってくれたり、心の支えになってくれるのは間違いない。俺は決して彼女達の学校のことを知らないし、家にいる姿しか知らない。
でも少なくとも兄妹の絆はいいだろうと予測できる。
そう、とにかく可愛くて愛おしいのだ。2人とも決して人の悪口を言わない子だし、親父が酔っ払って妹に暴力を振るおうとした時は、本当に守った。俺は親父に妹達に手を出すなって必死に止めた。
親父はとにかく短気で、そんなの関係ないしに殴ろうとする。俺が殴られたこともある。あまりにも酷くて遂に離婚したが。
そして寝る前にLINEが来た。理央かと思ったけど、茜だった。
『ねえ、部活来なかったけどどこいたのよ??
』
『は??行くわけねえだろ、あんな部活。お前になんでいちいち報告しなきゃいけねえんだよ?』
俺は、そのメールに腹が立ちLINEした。
『はあ??あんたね。人に心配させといて連絡の一つくらいよこしなさいよ??私だって待ってたんだからね?』
あーもうめんどくさい、もう寝よう。俺は寝ることに決めた。




