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第11話 さらわれた理央



「圭一!!良かったね。謹慎処分にならなくて。」

茜は帰り道にそのように言ってきた。


「もう入学五日目にしてなんでこんなめに合わなきゃなんねえんだろ。」

その時、突然、俺の携帯電話が鳴った。


「もしもし!」

嫌な予感がした。まさかと思ったが。


「田口圭一か、林理央は預かった、返して欲しければ、品川南口の倉庫へ来い!!誰かに言ったりしたら林の命の保障はねえ!!」


「おいちょっと待て!なんだお前ら!」

俺が慌てて言い返すと、電話はぷつりと切れてしまった。

茜も様子がおかしいことに気づいた。


「ねえ、ちょっと、まさか?理央ちゃんが攫われたの?」


「ああ、そのまさかだ。ごくせんみたいな展開になって来ちゃったぜ。俺は行くよ。茜は、警察に知らせてくれ!」

俺は品川の南口の倉庫に向かって思いっきり走った。


「ちょっと圭一??」

まさかとは思っていたが、これでは返り討ちにされるだけだ。入学8日目の月曜日にして、非常事態。

俺は走った。


「ちょっと離してよ!!」

私はは、縛られていた。早く帰りたい。

助けて欲しい。

とにかく何されるか分からない。この手の不良は、下手したらエッチなこと強要されるかもしれない。


「ぎゃあぎゃあわめくなよー!!果たして田口くんは来てくれるかなー??あんな何も出来ないようなやつに??」

不良の1人は、鉄パイプを持つと思いっきり振り下ろした。


「しかし、この女、まさか林財閥の娘だったんすね。親はバカ金持ち。姉貴は生徒会長。だったらこの際誘拐して、思いっきり、身代金要求しちゃいましょうよ。」


不良の1人は、リーダーらしき男に言っている。


「それもそうだな。まずは手始めにこの女を、犯してからよぉ。」

すると、そこへ田口くんが来た。嘘っ来てくれた。


「ちょっと待てよ!!おい、理央ちゃんから離れろよ!!」

俺は、倉庫まで走ってきたので、かなり焦っていた。

「あ?来たか、誰に向かって口聞いてんだよ!。こら。」

不良の1人が殴りかかって来た。痛い、やばい、こんなの始めてた。ドラマとかではよく見たことあるけど、ほんとにこんな感じなのか。

「俺たち、ブラック・エデンを舐めてんじゃねぇぞ、くそガキ!!」

『ブラック・エデン』、噂に聞いていたやばい連中だ。暴走族の中では都内でぶっちぎりのやばい奴らだ。

俺らが、昨日絡まれたのはそいつらの一味だったらしい。

部下のチンピラは鎖を用意すると思いっきり殴りつけてきた。

「ぐぁーー。」


「ばーか、反撃も出来ねぇのかよ。」

ボスは、再び殴りつけてきた。


「お前よ、どうせ喧嘩弱ぇんだろ。どうせやられるってわかってんだったろよぉ、大人しくカツアゲされりゃァ良かったんじゃねぇか??」

ボスは髪の毛を掴んだ。


『ブラックエデン』のボスは、鉄パイプを持ってくると、頭からなぐろうとして来た。


「やめてよ!!」

理央は必死に叫んだ。やばいやられる。どうしよと思ったその時。

ドォーンと凄まじい音がした。それが2、3回続いたと思ったら、倉庫の壁がありえない勢いで崩れ果てた。


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