死んだらどうなるか?問題・26
今回も少しの間だけ、難しい話を我慢してください(シンプルにやさしくしたいんだけど、どうしても、ね)。
ゆうべ布団の中で、前章に書いた自説をぼんやりと思い返しているうちに、本当にびっくりしたことに、「小林・益川理論が言う『CP対称性の破れ』ってのは、このことだったのでは?」とはたと気がついたのです。
このノーベル賞を獲ったやつは、当時に少し当たってみたぼくにはまったく理解ができていなかったのですが、かいつまんで言えば、「鏡面に映ったふたつの世界が対称性を持って(つまりまったく同じカンジに)存在している」ついでに「電荷が逆(+・-)の素粒子一対が、その点以外にはまったく同じ性質を持って存在している」というふたつの保存則が破れた場合、この物質世界の誕生が説明できそうだ、というものです。
・・・わからないですよね?
だけど、ゆうべ布団の中で突然、天啓が降りてきたように理解できたのです!
同時に、それってオレのアイデアなのになあ、先にふたりが見つけちゃったのかなあ・・・と。
とりあえず、小林・益川理論をベースに、ぼくの考えを説明してみますね。
まず、「鏡面に映ったふたつの世界」と気持ち悪いことを言いましたが、ぼくらの生きるこの世界のあちら側には、もうひとつのそっくりな反転世界が存在しているらしいのです。
これは、CERNなどの最先端の科学技術を用いた実験物理でも実証されていて、「あちらサイド」は、科学的にも現実のものとされつつあるようです(というか、それが存在すればいろいろと説明がつくのです)。
こちらサイドにある素粒子は、性質が同じで対となるふたつがかち合って対消滅し、エネルギーを残してあちらサイドの世界にいきます。
逆に、あちらサイドからは、こちらサイドにあるエネルギーに媒介してもらって、ふたつの素粒子が一対になり、忽然と立ち現れます。
つまり、あちらサイドをのぞき込むことができないこちらの世界内で物事を見ていると、素粒子は消えたり生まれたりしているわけです。
これは、エントロピーの法則と矛盾しているように思えますが、プラマイで相殺勘定が合うというか、精妙なエクスチェンジが成り立つので、法則には反しません。
これをうまく図式化して、電子(-)・陽電子(+)などの物質と反物質は、舞台と舞台裏の二面構造でできている表裏の世界間を行き来していると解釈しようではないか、というのが「パリティ」の概念と思われます。
そして、その表裏の対になった世界は、鏡面に映したようにそっくり!双方に違いなんて見あたらない!というのが、パリティの保存則でしょうか。
そしてそして、いやいや、そっくりだけどよく見たらちょこっと違ってるかも!というのが、パリティ対称性の破れ、です。
法則に漏れがあったから、「破れ」です。
さて、小林・益川理論の「CP」のCの方は「チャージ」でして、これは電荷のことです。
電荷も、世界にはプラスとマイナスが同じだけある「べき」なのですが、こちらもどうやらそうではないようなのですね。
つまり、先ほど出てきました物質・反物質の違いである電荷の勘定が合わない・・・すなわち、「物質と反物質の数が違ってる!」というのがチャージ対称性の破れでありまして、チャージとパリティ、このふたつを合わせて「CP対称性の破れ」ということになります。
鏡に映ったあっちの世界はこっちの世界とそっくりなのに本当は少しだけ違いがあるし、トランプの裏面にはそれと同数の表面があると思ってたのに実はそうじゃなかった!みたいなやつが、この理論です。
・・・難しくてすみません、やさしくしますから、マジでここまでは我慢して聞いてて。
と言いつつ、また前置きで終わってしまいました・・・
つづく




