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心ズタポイント

さて、心に悪いおっちゃんに言われた通りに噴水広場にある地図の前にきたが、正直おすすめの店があるなんて覚えてなかったからおっちゃんに助けられたな。なぁ、そう思うだろ?俺の右手の中にあるかねよ…


「ヴァーン様、どうしましたか?」

「ウリエル、念話ね。」

「了解です。」


念話は相手に伝えるために思ったことしか伝えないので、心の中に留めておきたいことは伝えない。ので、俺のこの気持ちは伝わらないだろう。やろうと思えばできるかもだが。


『ウリエル、いまさっき俺の心を切り刻む勢いのおっちゃんにあったんだ。』

『どのような方で?』

『初めはヤのつく人たちの仲間だと思ってたんだ。その方についてこいって言われて渋々ついていったらさ、目的地に連れてってくれて…俺、ヤのつく人たちのアジトに連れてかれるのかと思ってたんだぜ?ここでシンズタポイント1。その上何かあったら俺を頼れって。シンズタポイント2。で、傷、恐いなぁとか思ってたら仲間をかばって出来た傷だって。ここでシンズタポイント3。あ、ちなみに俺のシンズタポイントは全部で10ね。でね、冒険者登録するためには試験があるって。シンズタポイント4。そしてそして赤の他人のはずなのに着ていない服に加えて冒険者をするために必要な装備を揃えるためにお金を惜しげもなく、むしろ心よくくれて…赤の他人ってとこでシンズタポイント5、着ていない服でシンズタポイント6、装備もってとこでシンズタポイント7、心よくでシンズタポイント8。最後におすすめの店を教えてくれる所を教えてくれて…シンズタポイント9で瀕死状態なんだよ、いま。』

『なるほど。ではどのお店にするのですか?』

『とりあえず、あのおっちゃんには悪いけど俺ってこの国の貨幣、創造できるんだよね。だからこの貨幣はとっておこう。っていうかコピーしよ。そういえば俺の家ってどうするの?』

『お好きにしてください。新たな星を作ってもいいですし、アルヴテリアに作ってもいいです。』

『了解。ぼちぼちつくるわ。沙梛が来たときとか。』


うーん、おすすめの店っていってもな…安くておすすめ、高級品で品がよくておすすめ、デザインがよくておすすめ、オーダーできておすすめとかいろいろあるんだよな。んじゃ、耐久性があっておすすめの…店はないか。安くておすすめでいっかな。


「んじゃ、ここにすっか。」


店名はユニシロ。絶対地球の転生者がいるぞ。なんだよユニシロって…


「いらっしゃいませ~、どのような服をお探しですか?」


初めに聞かれると困るんだよなぁ。だってどんな商品があるのかを見に来たのに、どのような服をって聞かれてもね。


「いえ、ちょっと見させて貰いますね。」

「はーい、ごゆっくりどうぞ。」


冷房なんてないはずなのに、部屋が冷えてるのは万能魔法の力か。さっすが俺。っていうか開発者誰だよ。別世界で刻印魔法に詳しい奴の転生者でもいるのかな。


「うーん、といってもわからないな。適当に見繕ってもらおうか。すいませーん。」

「はーい、どうなさいました?」

「適当に見繕ってもらえませんか?」

「承りましたー。ご自身のサイズはお分かりですか?」

「いえ、わかりません。」

「では採寸しますので、こちらへどうぞ。」


女性店員についていくと、4畳くらいの部屋に入った。


「では測りますね。身長、座高、肩幅、ウエスト、胸囲を測ります。」

「了解です。」


メジャーなんてあるのか。誰が長さを決めたんだろう。あと世界統一なのかな。っていうか人種の女性店員さん、すいませんね。脚立使わせちゃって。


「お客様は綺麗な鱗肌ですね。瑠璃色が光を反射してとても鮮やかです。神々しいですよ。」

「はっはっは、ありがとうございます。鱗は自慢なのですよ。」


鱗肌っていうんだ。人種に鱗肌だっていったら失礼だけど、竜人種にいったら普通なんだな。


「終わりました。では見繕いますね。失礼ながらお客様は何歳でしょうか。年齢にあわせて服を見繕いますので。」


生まれてからでいいのかな。だったら15億歳は越えてるんだけど。まぁ25歳でいっか。


「25歳です。」

「ありがとうございます。竜人種は長命なので、少し大きめの服を持ってきますね。少々お待ち下さい。」

「了解です。」


待つこと8分。


「お客様は綺麗な瑠璃色なので赤い線をメインとした、鱗を目立たせるデザインにしました。お気に召されましたでしょうか。」

「うん、気に入ったよ。ありがとう。いくらする?」


ここでつい何円?って聞いちゃうんだよな。


「はい、50ウェイズです 。」

「んじゃ、これで。」

「1000ウェイズですね。お釣は950ウェイズです。」


なに、そんなにくれたの?あのお方。それかこの服が安いのか。シンズタポイント10になっちゃうよ?っていうか料金表ないかな。この国の貨幣の価値を知りたい。


「すいません、料金表ってありますか?」

「えぇ、こちらです。どうぞ。」

「ありがとうございます。」


えーっと?お金の単位はウェイズね。誰だよ命名者。

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