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の前に、依頼達成しないと。ウェイズがないとエスコートも何もないからな。
「では、依頼の達成をお願いします。」
「了解しました。今回は低位竜がまるまる、それも状態が良いのに加えて、低位竜討伐の謝礼、依頼達成の報酬金、その素材すべてを国の研究機関が買い取る等その他もろもろなので…少々お待ち下さい。」
『カチカチカチカチ!』
…なにいまの。そろばんの音?2秒もしないうちに計算が終わったの?
「合計で4,986,578ウェイズですが、きりがわるいので、5,000,000ウェイズにします。」
あぁ、そういえば1ウェイズあたりの日本円換算を言ってなかったっけ。1ウェイズ=100円だ。五百万×百だから、俺は五億円を稼いだことになる。たった一回の依頼で五億!?と思うかもしれないが、今回の依頼は国の研究機関からだそうだ。そして当然、報酬金は人数分、わけるだろうし、人数が多いだけ1人当たりの報酬金は減る。しかし今回は俺が1人で倒したし、しかも今回の依頼は個人ではなく国お抱えの研究機関からの依頼で、低位竜の毛でもいいから採取を、という感じで依頼してきたようだ。それを、まるまる一体。研究者たちは大喜びしたであろう。そうそう、低位竜の危険度を言ってなかったな。(ついさっき知ったとは言えない…)低位竜の危険度は10段階で、5。これはけっこう大きめの村が半日どころかその半分の時間も持たずに壊滅するくらいだ。丁度いい機会だし危険度の話をしよう。さっきいった通り、危険度は全部で1~10。
危険度1は武装した非戦闘員(10人未満)が暴れているくらい=武装した非戦闘員でも解決できる害。
危険度2は武装した戦闘員(10人未満)が暴れているくらい=武装した戦闘員で解決できる害。
危険度3は武装した非戦闘員が複数人(10人以上)で暴れているくらい=武装している非戦闘員複数人で解決できる害。
危険度4は武装した戦闘員複数人(10人以上)が暴れているくらい=武装した戦闘員複数人で解決できる害。
まぁ要約すると、村人で倒せるか、パーティーで倒せるか。村の自治体で倒せるか、小隊で倒せるか。ちなみに暴れている、というのは暗殺集団やヤクザ等も含まれる。
そして危険度5、これはさっきも言ったように、けっこう大きめの村が6時間以内に壊滅。
そう、危険度4と危険度5には明確な壁がある。それは殲滅力だ。1パーティー平均6人。レイドならばパーティーが3つか4つで1レイドだ。それを、たった1体で応戦できる低位竜が危険視されるのも仕方がない。
ちなみに、危険度6は町が、街が壊滅する。万全な体制(防壁や陣形をくんだ状態)で迎撃したにも関わらず、だ。
そして危険度7は、小国が壊滅。
危険度8はそこそこの国が壊滅。
危険度9は大国が壊滅。
危険度10は世界が滅亡。
ってな具合に、それぞれの危険度の間には高い壁があるのだ。ここで思ったであろう。日常的に使われるのって、危険度4じゃね?と。危険度警報というのがあって、それでどの危険度の害が自分たちに害を及ぼすと知ることができる。緊急地震速報みたいなものだな。そしてなぜ危険度4が日常的につかわれるのかというと、危険度1、2、3なんか、冒険者たちが国から出るときについでにと言って倒してしまうからだ。危険度4はベテランパーティー、強いていえばランクBのパーティーが倒せるかどうか、なのだ。準備していないと全滅はしないが被害を出すと言うくらい。だから見かけても放置する。危険度5以上の害はなかなか発生しない。よって、1番馴染みのある危険度は4ということになる。
「このウェイズを冒険者ギルドに預けますか?」
「はい、預け分は480万ウェイズで。」
「了解いたしました。では冒険者プレートを。」
「はい。」
冒険者プレートというのは、血を垂らした板だ。冒険者プレートに電磁波を当て、いま冒険者ギルドに預けているウェイズを記録するらしい。現代社会の技術がもうこの時代に…転生者の影響が激しいな。そろそろ次元、閉ざすか。急激な文明の発達は人類を滅ぼしかねない。
「冒険者プレートを返却いたします。」
そういわれて冒険者プレートを返却される。よく磁力が強いものの近くに置いてはだめだ、とかいうが、この冒険者プレートはそんなこと関係ないようだ。そう、毎度毎度このパターンだが、俺の直系魔法、刻印魔法がその電磁波を記憶しているのだ。
「さてセラス、準備万端だ。どこからいく?」
「えぇ、予算は…無粋ね。考えずにいるわ。」
「おう、けっこう稼いだから気にすんな。」
「じゃぁ、まずは出店にいきましょう!」
「了解、それじゃ、門の方からまわろうか。」
転移は…時間が惜しい。するか。
「セラス、少しいいか?」
「え?何?」
セラスの肩に触れ、転移。いまの俺には空間ごと(周囲直径10メートル以内の大気は一緒に転移しているが。)転移なんていうことはできないから、触れていないと一緒に転移はできない。
「なに、これ。一瞬で…」
「あぁ、転移だよ。」
「あなた、自分が既知外ってこと自覚している?」
「そうなの?」
「転移は、超大国の近衛騎士団団長クラスがもっているか持っていないかぐらいよ。使えれば戦略級の戦力よ?1人相手に1000人いても勝てるかどうか…」
「そんなに?」
「えぇ、転移は自身の周囲の空間と行き先の空間の全て把握しないといけないの。風、気温、気象、湿度等々全て。そのためには空間魔法を極めないといけないの。空間魔法でさっきのことを1から把握しないと、転移で肌の水分を置いてきてカサカサになったり、急激な気圧変化で鼓膜が破れたり。」
「へぇ~よく知ってるな。」
「えぇ、勉強したもの。」
ん?この時代の勉強って、地位がある程度高くないといけないんじゃないのか?まぁそこら辺はいまは気にしなくていいか。
「それじゃ、遊ぶか。」
「そうね!どれからまわろうかしら。」
ん?そう言えばなにか忘れているような…?まぁいっか。
「ヴァーン、あっちにいきましょ!」
「おう!」
最初は出店通りか。
「飲み物を買っていこう。どれがいい?」
「って言われても、よくわからないのよ。だから見に行きましょ。」
「了解、あの店にするか。」
どれどれ…おすすめは梨果汁100%のジュースか。その次はスイカ、メロン、リンゴ…っておい!どれだけ地球のものが出回っているんだ!
『失礼します。ヴァーン様はこの世界の言語を網羅していませんよね?』
『あ、うん。』
『ですので、ヴァーン様の意識が自動で翻訳しているのですよ。梨やスイカは、この世界のものと地球のものとでは厳密には違います。ですが、微々たるものなので、この世界では別の発音であっても、ヴァーン様が認識できる限りで自動翻訳しているのです。』
『要は厳密には違うけど似たようなものだから俺がわかるように自動翻訳してるってことか。』
『はい。その認識で良いかと。』
「ちょっとヴァーン?いきなり黙り混んじゃってどうしたの?」
「あぁ、いや、どうもないぞ。それじゃ、行こうか。」
「いや、まだ買ってないでしょう?本当に大丈夫?風邪?」
「…すまん。どれにする?」
不覚…




