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絶体絶命異世界トリップ

 走るトラック。その先に、すくんで動けなくなっている子猫。

 気づけば足が勝手に動いて、手の中に子猫がいた。

 けれどもトラックはもう避けられないほど近かった。


 ――ああ、轢かれてしまう。死にたくないのに!


 身構えたその瞬間、衝撃に襲われ弾かれる。


 全身を襲う痛み。


 しかし奇妙なことに、それは予期したほど強烈なものではなかった。

 痛みが落ち着くのを待って、わたしはゆっくりと振り返る。


 そこには。


 異世界が、見るも無残な姿で倒れていた……。

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