表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
短編  作者: 紅梅
1/2

猫の話

まあ、いろいろ短編をのっけていく

『黒猫』

黒い猫がこっちを見ている。

さっきからじっと。

すると、欠伸をして一声鳴いた。

(…‥‥……なんだ、バカにしているのか?)

まだその猫は俺を見ている。

(なんなんだいったい…‥‥……)

すると、待っていた信号が青になった。

(…‥‥……渡ろう)

キキィッー…‥‥……

「みゃぁあおぉう‥‥……」

違う、あの猫は‥‥……

遠くなる意識の中、視界のはじに写る猫を、じっと見つめていた。




『白猫』

「みゃぁあぉ…」

「お前いっつも来るよな、普段どこいるんだ?」

おれの家にいつも来る、白い猫がいる。

白い猫と言っても耳の先は黒いのだが。

毛並みはよいのだが、首輪は無いから多分野良だとは思う。

「みゃあおお!」

「はいはいわかったって。今飯持ってきてやるよ」

俺は立ち上がると、台所に向かった。

「えっと…‥‥……ねこまんまねこまんまっと…‥‥……」

ねこまんまと言っても混ぜご飯にカツオ節をかけただけだが。

(塩分あげすぎかなあ…‥‥……大丈夫か、かなり薄く味付けしてるし。)

「みゃぁあぉ」

「はいはいまってて!」

次の日。

帰り道の途中で、例の白猫にあった。

「みゃぁあぉ。」

「お、ここで会うとは奇遇じゃねえか」

俺はしゃがんで白猫に話しかけた。

すると何を思ったか白猫が俺の鞄をくわえて走り出した。

「お、おい!?待てよ!!」

俺は猫を追いかけて100mほど走ったとき、さっきまでいた横断歩道の近くから。

キキィッー‥‥……

ガッシャァアンッ‥

という事故特有の音がした。

振り返るとさっきまで、俺がいた場所は車の残骸が飛び散っていた。

反対側の横断歩道の近くの電柱に車がぶつかっていて、近くに人が倒れているのと、黒い塊が見えた。

「‥‥……お前。」

猫の方を見ると、いつの間にか近くにいて鞄を置き、行儀良く座っている。

「みゃぁあおぉう‥…」

これは…‥‥……助け、られたのか‥‥……?

「…‥‥……ありがとな。」

「みゃあおお!」

白猫は一声鳴くと、どこかに去っていった。

今でも猫はおれの家に来る。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ