闇の力を持った女の子
女の子視点です
「あいつが魔人か、可愛い顔して気持ち悪りぃな」
「殺せ!!あいつを殺せば俺たちは勇者だ!」
「う、うわぁぁぁ魔人、魔人だ、、くるな!くるな!」
私の前に現れる人間は様々だ。
様々だが、その思いはみんな一緒なのだろう。
死ね。消えてしまえ。お前なんていない方がいい。
私はなんのために生きているのだろう。
こんな遺跡の中でたった1人で。
、、またこの遺跡の中に誰か入ってきたみたい。
さっきも何人もの人が入ってきたのに
今日はなんでこんなにも多いの
また私を殺しにきたの?
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先に入ってきた人たちは死んだみたい。
またスケルトンがいっぱいできちゃう。
キングスケルトンができてからはほとんどの人が私のところまでくることはない。
私はこの遺跡で死んだ人たちの魔力を奪ってずっと生きている。
そしてそのあまりの魔力でスケルトン達が作られていく。
これからもどんどん、私のとこに来る人は減っていくのかな
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え、、キングスケルトンが、倒されたみたい。
強い人が、くる。
わたしを殺しに、くる。
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「あ、あぁ俺たちはこの遺跡に閉じ込められてな、この辺に魔人がいるみたいだから、倒して外に出ようかと思ってな」
入ってきた人はそう言った。
やっぱり私を殺しにきたみたい。
死ぬのはこわい。
死なないためには、殺さなくちゃ
私は魔法を使う。
闇の魔法。
これを使えば全ての人は地面に張り付き動けなくなる。
そして闇の魔法は、全ての魔法をかきけす。
簡単に人を殺せる。忌々しい力。
「な、、なんで?」
なのに、なんで?この人には効かない?
こんな人いなかった。
はじめて出会う強敵。
こわい。
もっと魔法の力をあげる。
これでもダメ。。
闇の魔法に耐性があるの?
なら、こっち。
私は水の魔法を使う。容赦なんてしない。
う、、うそ、、これもだめなんて、、
「もうやめとこうぜ?ここは平和に話し合いでも、な」
話し合おうなんて私は魔人だから
そんなの嘘に決まってる
これで、殺せなかったら、私が死ぬのだろう
とてもこわい。でも、逃げ場なんてない。
死ぬか、殺すか。わたしにはいつもそれしかない。
「魔重」
私の魔人たる魔法を行使する。これまで使ったこともないような全力で。
普通の人なら一瞬で塵になるような。そんな魔法を。
でも、この人には効かない。
塵になるどころか、まだ私のもとに歩いてくる。
私は狂ったように使える闇の魔法を使う。
でも、全く歯が立たない。
彼が私の目の前にたどり着く、そして手を振り上げる
あぁ、ここで死ぬのか、私は
こんな突然に。
でも仕方ない、多くの人を殺したもの。
あぁ、私はなんのために生きてたのだろう。
誰かに優しくされたかった。誰かに愛されてみたかった。
私にくだされるのは憎しみや嫌悪だけだった。
もう全部遅い、なにもかも終わり。
私に絶望感を与え、そして死を与えるであろう男の顔を見る。
!?
「落ち着け」
持ち上げた手は優しく頭に置かれた
はじめて向けられた優しい顔とその声で私は初めて、死にたくない。ではなく、生きたいと思った。