VS キングスケルトン。3
「おい!コウ!?嘘だろ、、」
部屋の外でマーカスは声を張り上げた。
キングスケルトンの腕を横薙ぎにした攻撃が俺に直撃した。
体長5メートルもある骨の攻撃だ。一撃あたればひとたまりもない。
普通の人間であれば。
「焦ったー、でも全然軽いわ」
俺は片腕で、スケルトンの攻撃を受け止めていた。
まさか受け止めれるとは思わず、とりあえず反射で体を守ってただけなんだが防御力2500はそうそう突破できないみたいだ。
これまでの攻防はお互いノーダメージと思っていいだろう。
そして、俺はキングスケルトンから距離をとる。
「打撃が効かないならやはり魔法しかないか、、」
俺は深刻そうな顔でそう呟く。
武器は無くなったが焦りはない。相手の攻撃も俺には通じないしな。
そして、俺は右手に魔力を込める。
「点火」
そう言葉を放つと俺の右手に小さな炎が出現する。
俺はその炎を掴むように右の拳を握る。
「よし。」
そして、地面を思い切り蹴り、スケルトンの足もとへ近づき、
「ファイアーパーンチ!」
燃える右手でキングスケルトンの膝下あたりを殴る。
バキガシャーン
俺が殴ったところは粉砕され、キングスケルトンは左膝から下がなくなり、バランスを崩した。
「やはり、この火魔法は防げないみたいだな!」
俺は得意げにそう言い放つ。
「いや!もう殴ってるから!?それ火関係ねぇから!!魔法関係ねぇから!!」
後方でマーカスが必死に叫んでいるが、こっちは戦闘中なんだ。気楽な奴め。
そして、俺は折れたキングスケルトンの左足を掴んだ。
「これで、終わりだ!!」
そのまま折れた左足をキングスケルトンの顔面に投げ付ける。
グワァッシャーン
すると、キングスケルトンの顔面は破壊され、巨大な体は後ろへと倒れこむ。
「え、、結局最後は魔法使おうとすらしないのかよ、、」
マーカスはグダグダと言いながら部屋に入ってくる。
「まさか、、こんなあっさりキングスケルトンを倒すとは、、しかも肉弾戦で、、」
何はともあれキングスケルトンとの戦いは幕を閉じた。
魔法の勝利だ。