ある冒険者の災難。3
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こんな時に限っては魔力感知を持っていない奴らが羨ましく感じる。
絶望を感じる時間が短くていいからな。
「さて、ご覧の通り私たちは魔人の討伐に向かいますが、貴方はどうします?」
不満そうな顔をしている俺に、一人が話しかけてきた。
「あぁ、、俺は戦闘能力は低いからな。。魔人との戦闘には約に立たないと思うが、ついていかせてもらってもいいか?」
「もちろんです。魔力感知で魔人の場所はわかりますか?」
「あぁ、魔人は恐らくこの一つ下の階層にいる。そしてこの階層の奥には魔人じゃないだろうが、かなり大きな魔力を持っている反応がある。」
そう言うと冒険者は目を見開く。
「そうですか、、凄いですね。ここまで広範囲の魔力を感知出来る人には初めて会いましたよ。」
「あぁ。それだけが売りなもんでな。魔人を倒すなら力を温存するよう、なるべく魔物が出ないような道を通るってことでいいか?」
「はい。お願いします。」
こうして俺たちは絶望へと歩き始めた。
いざ歩き出してみると順調に歩みを進めていた。俺はなるべく魔物のいない道を選び、たまに一体か二体ほどスケルトンに遭遇したが、冒険者パーティは上手く連携して難なく倒していた。
そして、この階層最奥へと辿り着いた。
「この部屋がこの階層の最奥です。恐らく強力な魔物がいます。俺は、、ここにいますね」
「はい。ありがとうございます。。。では皆さん?行きましょうか!」
「おぉ!!!!」
そう言うと冒険者たちはいっせいに部屋へと飛び込んだ。
すると、
ドッシャーンン
天井から巨大な何かが降ってきた。
土煙が過ぎ去り、その巨大な何かの姿が見えてきた。
「キングスケルトン。。」
誰かがそう呟いた。そう、待ち構えていたのはスケルトンの王。キングスケルトンだった。
体長は恐らく5メートルほどあり、でかい剣を持ってこちらを見下している。
冒険者達は一瞬戸惑っていたが、強力な魔法を浴びせる。
だが、キングスケルトンには傷一つとしてつかない。
そして剣を振り下ろす。
ガッシャーン。
ただ剣を振り下ろしただけ衝撃波のようなものがおこり、冒険者達は吹き飛ばされる。直撃すれば命はないだろう。
体制を立て直し魔法を放つが効果はない。
冒険者達の顔は絶望に満ちている。
そして、間も無く2つの冒険者パーティは壊滅した。