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ある冒険者の災難。2


「くそ!!どうなってやがる!!」


俺は焦って遺跡の入り口を開けようとする。しかし、そこはただの壁となっており、何処が入り口だったのかすらもう分からない。


「おいおい、どうしたんだよ一体。確かに入口が閉まっちまったのは困るがよ、まだ魔物を狩ってねぇ。どうせ帰らねぇんだ。それにこういう遺跡や迷宮は出口が別にあることも多いじゃねーか」


「そうだよ。ここにはスケルトンしか出ないって書いてあったからな。討伐しながら出口を探せばいいんじゃねーのか?」


同行していた冒険者パーティはそう言ってきた。


「あぁ、、確かにな。スケルトンだけならそうすればいいさ。でもな、違うんだよ。。」


俺は諦めたようにそう呟いた。


「違う?違うってどう違うんだよ?」


「この遺跡の中に入った瞬間禍々しい魔力を感じた。これは恐らく闇の魔力だ。。魔人がいるのかもしれない。」


俺は重々しくそう言った。


「魔人だと?、、こんな村のはずれの小さな遺跡に魔人がいるなんてありえないだろ」


「そうだな。確かに俺もこの遺跡に入るまでは全く分からなかった。それに嘘であってほしいと思っている。でもこんな禍々しくて馬鹿でかい魔力、、魔人しか思いつかないんだよ。。」


そんな言い争いをしばらく続けていると、


「まぁまぁ。ここで言い争いをしても仕方ないですよ。どうせここからは出られないんだから、先に進んでみるしかないですよね?」


ここまで黙っていた冒険者パーティの一人が俺のほうを向いてそう言った。


「それに」


そして、冒険者達の方へと振り返り、


「もし魔人を倒すことが出来れば、私たちは英雄ですよ?冒険者なら誰しも憧れるでしょう?英雄に!」


そんなことを言い出すと、


「おぉ!俺たちが魔人を討伐してやろう!」


「魔人か。相手にとって不足はないな。まぁ本当にいるのならな。」


「こんなとこにいる魔人なんて大したことないだろ!」


「確かにな。そいつの魔力感知がミスってる可能性もあるだろう」


「そうだよ。びびることなんてねぇ!」


他の冒険者達も全員賛同し士気を上げていく。



馬鹿ばっかりだ。


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