ある冒険者の災難。
先ほど出てきたスケルトンに追われている人の回想が入ります。
なんでこんなことになった。。
そう思い、俺は走りながら後ろを振り向く。
カタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタ
そこにはおびただしい数のスケルトンが俺を追いかけてきていた。
こんな依頼、、受けるんじゃなかった。
「遺跡内の魔物の討伐。一体につき大銀貨1枚」
近くの町で冒険者をしている俺は、この依頼の紙を見つけた時はラッキーだと思った。
討伐系の依頼にしてはかなり利益が高い。それが一体どんな魔物かと思ったらスケルトンだと書いていた。
スケルトンという魔物は決して弱くはない。固い骨を持っており、防御力、攻撃力が高く、一般の人間が戦うとなると、まず間違いなく命を奪われる。
しかし、弱点も多い。スケルトンは動きが遅い。さらに近距離の攻撃しかできない。なので、遠距離から魔法を撃てばよい。防御力が高いが、それでも近づいてくる前に魔法を数発あてれば問題なく勝てるのだ。
そのため討伐ランクはDとなっている。
俺は基本はソロで冒険者として働いている。あまり戦闘力は高くはないが俺は高レベルの魔力感知のスキルを持っている。そのため危険があればすぐにわかり、引きどころを間違えることはない。そのため戦闘力の高いパーティからに入れてもらえることが多く、主にその補助を担当している。
今回も同じように依頼を受けた。ソロの俺とCランクの冒険者パーティ2つとの合同で依頼に向かった。総勢7名の集団だ。
Ⅽランクパーティが二つもあればスケルトン相手に敗北することはほとんどないだろう。あるとしたら、スケルトンの群れに遭遇することくらいか。しかしそこは俺の魔力感知で避けることができる。
なんと簡単な任務だ。そう思っていた。
しかし、遺跡に入った瞬間俺はこれまで感じたことのないほどの巨大で禍々しい魔力を感知した。
俺は直感で理解した。あぁここには入ってはいけなかったのだ。
巨大な陰、いや闇の魔力を感知してしまった。
魔人。そう呼ばれるものがいるのかもしれない。
「おい!ここはだめだ!すぐに出よう!」
俺が声をかけたその瞬間に
ガタン
遺跡の入り口が閉ざされた。