遺跡へ
「ま、ひとまずこんなとこにしておくかの?だいぶ疲れたじゃろ?」
「そうですね、あんまり聞きすぎても頭に入らないですし、今はこのくらいにしときます」
村長の気遣いが発揮された。流石だ。
「そうじゃの、そうするといい」
「はい。ありがとうございました!」
「それならこれからどうするかの?うちでもう少し休んでもいいんじゃが、早めに遺跡へ行ってくれると助かりはするのぅ」
そうだった。ステータスプレートをもらうのと引き換えに、遺跡へお供えものを持っていかないといけないのだ。
「そうですね。なら先に遺跡に行ってみましょうか」
「すまんのう。ならちょっとここで待っておいてくだされ」
そう言って村長は部屋から出ていく。
遺跡か。どんなとこなんだろな、観光名所とかだったらいいのにな。
そんなことを考えているとすぐに村長が戻ってきた。
「これを遺跡の奥にお供えしてきて欲しいんじゃ」
そう言って何か中身の入った壺のようなものを渡してきた。
「あとの、道中何があるかわからん。流石に丸腰で行かせるわけにはいかんのう」
確かに、俺はこの世界に来ていきなり山賊に襲われたからな。正直あの程度の敵ならば何人出てきても負ける気はしないんだが、、
「魔物とかも出るんですか?」
さっきの村長の話から気になっていたことを聞いてみた。
「そうじゃな、出ないとは言い切れんのだが、このような人の住む村の周辺はほとんど魔物はでらんの。まぁ出たとしてもわしらのような村人でも倒せるようなものしか出らんから大丈夫だとは思うんじゃが」
なるほどな。確かに危険な魔物が頻繁に出没してたら人が住むような村なんてあるわけないか。
「まぁそれでも丸腰じゃとなめられるからの、、牽制の意味もこめて何かしら武器は持っておいたほうがいいからの、、お主は何か使える武器はあるのかの?」
使える武器、、か。まぁスキルを見る限りだと、、
「打撃系の武器があれば、それでお願いします。」
「打撃か、、うむ、なら棍棒が倉庫にあったはずじゃ。後で持って行こう。」
棍棒か、まぁありがちだよな。安そうだし。
「じゃぁ遺跡に向かうかの?村の外までは案内のためついていくからの」
そして、村長の家を後にして村の遺跡へと向かって行った。