表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
さくら色フェイトフル・トリップ  作者: 真城 しろ
第一章 100年前の同じ街ってもう別物だよね
4/24

超ご都合主義的なおでかけ回のはじまり

確認はしておりますが、文章に一部不自然な箇所などがあるかもしれません…


翌日。土曜日ということもあって昨日よりも忙しかったものの、学園が休みのさくらさんも1日中手伝ってくれたのでなんとか事なきを得た。


「明日は翔子と遊びに行くから休ませてもらえないかな?」

営業終了後、さくらさんは大地さんにそう切り出した。


「ああ。良いよ」

俺はてっきりダメと言われるだろうとばかりに思っていたのだが、案外あっさり認めていた。


「あの、俺も頑張りますけど、さすがに日曜日2人は無理じゃないですか?昨日までの感じ見てると」

俺がそう言うと、大地さんは落ち着いた声で答えた。


「普段学校の帰りとか、夏休みとか、友達と遊ぶ機会を、私の手伝いのために潰してしまっているんだ。たまにはゆっくり友達と遊べる日も、さくらくらいの年齢の子には必要だと思うんだ」


「それもそうですね」


「そうだ、さくら。彼もいっしょに連れて行ってやってはくれないか」

大地さんは思いついたように言った。


「大地さん、俺はいいですよ!日曜日が一人じゃ厳しいですよね?」


「なに、大丈夫だよ。いざとなったら商店街の知り合いでも呼んでくるさ。うちは喫茶店だから、レストランとかとはピークタイムが違うから、今までもどうしてもってときは手伝いに来てもれったこともあるよ。それで、さくら。連れて行ってくれるかな?」


「うん!わかった、翔子にも聞いてみるけど、、、たぶん大丈夫だと思う!明日はよろしくね」

さくらさんは笑顔で手を前に差し出してきた。俺は一瞬どういう意図があったのか分からずにいたが、さくらさんが小声で「あくしゅ」と言ってきた。


「よ、よろしく」

俺は差し出された手を取った。


二人ともかわいいから、明日は両手に花かも。

そんなことを考えてしまうほどには浮かれている俺だった。


● ● ● ●


翌日。


「なんか緊張するなあ」

俺は集合場所として指定された福咲が丘駅の駅前広場にやってきた。

福咲が丘駅はこの街の真ん中くらいに位置するそれなりに大きな駅で、俺の今いる駅前広場は、かつて使用されていた転車台などの鉄道設備や蒸気機関車なども保存されている大きな広場で、この地域の待ち合わせスポットになっているようだ。ちなみに、俺のいた100年後には、この場所に大きなショッピング施設や図書館が立っており、このころの名残と呼べるものはまるでなかったと思う。


時刻は9時45分。10時集合なので今で15分前だ。


「大丈夫だって、私もいるし。ね?」

隣でスマートフォンを触っていたさくらさんが声を掛けてきた。俺たちは同じところに住んでいるので連れだってここまで来たのだ。


「でも、顔合わせるの2回目だぞ?」


「でも、嫌だったらちゃんと嫌だっていう子だよ?私から、桜木くん連れて行っていい?って聞いて、良いよって言われたんだから、少なくとも変に思われたりはしてないと思うよ?」


そうなのか。初めて知った。でも、いつまでもこんな事では今日この先が思いやられるので、深く考えず、さくらさんの言う事を信じる事にした。


「まあ、それもそうだな。今日はよろしくお願いしますって事で!」

俺がそう言うとさくらさんは自慢げに腕を組んで、

「そうそう、それでこそ桜木くんだよ~」

と言ってきた。あって3日の人間のことを、いったいどれほど知っているというのだろうか。些か疑問である。


と、そんな話をしていると、視界の端に四季神さんの姿を見つけた。

きょろきょろと周囲を見渡し、俺たちを見つけると、走ったりはせずにゆっくりこちらに歩み寄ってきた。


「お待たせしました。さくらちゃん、桜木君」


「いやいや、今来たところだよ。ね?桜木くん?」

さくらさんからの圧がすごい。


「あ、ああ。今来たとこー、、、」

俺はさくらさんの圧に負けて反射的に答えてしまった。が、実際今は9時58分。遅刻して来たわけでもないし、俺たちが待ったといっても十数分だ。そもそも「遅い!」なんて言うつもりもなかったが。


「それじゃあいこっか」

さくらさんがそう言うと四季神さんも「行きましょう」と後に続いた。


「2人とも、もう行先は決まってるのか?」


「そりゃそうだよ。ね、翔子?」


「はい」


「ちなみにどこ行くの?」

俺のそんな問いに、さくらさんは一瞬ニヤリとした後すぐにその表情を戻して言った。


「それはこの後のお・た・の・し・み♪」


「はい!!お楽しみです!!」

さくらさんに続いて四季神さんも、、、って、四季神さんなんかキャラ崩壊してない?!フンスとでも聞こえてきそうな勢いだ。

俺はちょっぴり不安な気持ちを感じつつ、2人の後をついていくのだった。

もしよければ、評価ポイントやブックマーク、お気に入り登録などをしていただけますと幸いです!!

また、作中に誤字や文章として破綻している箇所などございましたら、優しく教えてくださるとありがたいです。また、作中に問題などありましたらご報告をお願いいたします

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ