表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
さくら色フェイトフル・トリップ  作者: 真城 しろ
第三章 所謂、ゴールデンウィークと言うやつです。
15/24

【さくら視点】1908年の日記後編

確認はしておりますが、文章に一部不自然な箇所などがあるかもしれません…

その後も私は日記を読みすすめた。

オリンピックはまだ4回目。赤旗事件みたいな、歴史の授業でしか習わなかったような出来事。日記には、私には想像もつかないような過去の暮らしが書かれていた。


そうして、夢中で日記を読みすすめていたら、気づけば最後のページだった。薄いノート1冊に収まるような、短い半年間の記録の最後。そこにはこう書かれていた。


―2008年4月4日、私は戻ってきた。私()()戻って来てしまった。美織は最後に言ったんだ。「どれだけ探しても、これ以外にやり方は見つからなかった」って。


―そう言って、美織は背中を押してくれたんだ。


―背中を押された瞬間、私は光に包まれ、次の瞬間、戻ってきたとき、こちらでは時間が進んでいないようだった。私たちの半年が、まるで夢だったかのように。でも、これは夢じゃない。だって、その時私は一人だったから。でも、もうどうにもできなかった。でも、まだ何かできることがあるかもしれない。この時代への帰り方に、何か美織を救うヒントがあるかもしれない。だから、私がこの時代へ戻って来た方法を、ここに記しておくことにする。


私は続きを読もうとした。


「さくら!入らないでと言ったじゃないか!」

入り口からお父さんの声が聞こえた。私は夢中になって、お父さんが戻ってくるかもしれないと言う事を完全に失念していた。


「ご、ごめん!ちょっと電話の子機を使いたくて、、、」

私は机を隠すようにお父さんの方を向いて取り繕った。

あのノートは絶対私に見られたくなかったはずだと思う。今までどれだけお母さんのことを聞いても、遠くにいるんだ、忙しいんだってはぐらかされて。

この日記に書いてあったことは、一つも聞いたことなんてない。


「すぐどけるから!」

そう言って私は自分の背後に手を伸ばし、こっそり日記をもとの位置に戻す。


「もう入らないでくれよ?」


「うん。ごめん。じゃあ」

私は部屋を出て扉を閉めた。

お父さんは、私に嘘をついていなかった。

「美織を救うヒントになるかもしれない」

日記に書かれたその言葉は、きっと、まだ100年前の時代に取り残されているだけで、死別した訳ではないとか、そういう事だと思う。


「まあ、いつかきっと会えるよ」

そうやって桜木くんが言っていたけど。

たぶん、もうお母さんに会うことは叶わないのだと知った。


「あれ、まだ準備してなかったの?もう出るけど」

お父さんの部屋の扉にもたれかかっていたら、部屋から出てきた桜木くんがこっちに来た。


「あっ、そういえば」

私からお出かけについて行きたいって言ったんだった。まだ確認も取れてない。


「ごめん、やっぱり今日はいいや」


「そう。じゃあ行ってくる」

そう言って桜木くんは階段を降りていった。

もしよければ、評価ポイントやブックマーク、お気に入り登録などをしていただけますと幸いです!!

また、作中に誤字や文章として破綻している箇所などございましたら、優しく教えてくださるとありがたいです。また、作中に問題などありましたらご報告をお願いいたします

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ