5 諜報活動?
Side:エン
時は少し遡る。
ギルドを出て俺は、1人で王都へと向かった。
今回の戦争の裏に何があるのか。
それを調べないといけない。
慎重にそして素早く。
って、ムズッ!!
まあ、裏切り者を見つければいいだけだし、簡単かな。
そう思っていたんだけど、王都へ来て8日。
何も掴めない。
いや、一応怪しい奴は分かったんだけど、証拠も何も無い。
そこでふと思い出す。
師匠が取引をしている相手、ケリス・ラーバント公爵。
ここは師匠の使いとすれば会えるはず。
案の定2日後、公爵とは会えたし、話をして城へと連れて行ってもらえた。
そして王といきなり会う事に。
「陛下、ミクト殿の弟子を連れてまいりました」
『入れ』
扉が開かれるとそこは、どうやら執務室のようだ。
ソファに座るように促され、座ると対面に王と公爵が座った。
「で? 話とは何じゃ?」
そこで公爵が説明をする。
今回の戦争は帝国が仕組んだ事で、それを手引きした貴族が居る事。
それらを説明し終えると、王が唸る。
「う~む……冒険者アルストがミクト殿の弟子とはのう」
そこかよ!
「では、冒険者アルストが殺したとは考えにくいですな」
「うむ、影の者に調べさせたのじゃが、その息子と呼ばれる男は王都を出ていたようじゃが、その後の足取りが掴めん」
「アルストが殺したと報告をしたのは誰ですか?」
「ん? それはレドマン侯爵じゃが?」
「レドマン侯爵はその情報を誰に貰ったのか言っていましたか?」
「……そう言えば、護衛騎士からの報告と言っておったの」
そいつが怪しいな。
その後、話をしていると、突然念話が届いた。
『エン! レイドボスが出た!!』
「はぁっ!?」
「何じゃ!?」
「どうした!?」
「あっ、すみません、念話が来たもんでビックリしました」
そう言うと、何じゃと興味を無くし、公爵と話始める。
『姉ちゃん、レイドボスって間違いないのか?』
『ええ、十剣の魔王よ』
『げっ、マジかよ、全員死ぬんじゃね?』
『今避難させてる所よ、あんたはミクトさんに知らせて来て貰って!』
『師匠に念話送れば?』
『ミクトさんに送ろうとしても送れないのよ!』
あぁ、師匠の方がガードしてるのかぁ。
『分かった、直ぐに向かう』
『早くね!!』
そこで念話を切り、席を立つ。
「どうした?」
「戦場に魔王が現れたようです、俺は師匠に知らせに行きます」
「ま、魔王じゃと!?」
「それは……不味いのではないか?」
「ええ、だから早く行かないといけないんです! 失礼します!」
俺は部屋を飛び出し、全速力で師匠の元へと戻った。
まさかこの後、最悪な事になるとは思ってもみなかった。




