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吸血鬼がいく。  作者: あれです。
4章 復活と誕生。
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4 開戦と…。

Side:エル



突然侵攻されて、殺される村人を助けるくらいは良いよね、ミクトさん?


アルとシェリアさんと3人で、国境付近まで走っていた。

強化魔法を使えば馬より早い。

走り続けて3時間程で、帝国兵が集まってる所まで来る事ができた。


既に村に攻め込んでいる状態だ。

何人かの冒険者が抵抗しているのが見えた。

カーラン王国の兵士は何をしているのやら。


「このまま突っ込むよ!」

「はい!」

「分かりました!」

槍を取り出すとそのまま走って、冒険者を殺そうとしている兵士に飛び蹴りを喰らわす、すると何人かを巻き込んで吹っ飛んで行った。


「あ、あんたは……」

「助けに来た冒険者よ! そんな事よりさっさと動きなさい!」

「は、はい!!」

冒険者に喝を入れながら兵士達を始末して行く。




戦いながらも帝国兵に違和感を覚える。

その辺の奴らよりは強いけど……弱い?

何かアンバランスな感じ。

そんな事を感じながらも始末していくと、1時間程で戦いは終わった。


「ふぅ、何か変ね」

「エルさん!」

アルとシェリアが近寄って来た。

「こいつら、何か違和感があるんですが」

「2人も? 私も戦ってて何か違和感があったのよね」

「何とは言い切れないのですが」

ミクトさんなら直ぐに分かるんだろうなぁ。




その後、残った村人の救助に当たり、帝国兵の死体を片付けて落ち着いた頃になると、先に来ていた冒険者に話を聞いた。

「俺は特級剣士なんだが、帝国兵の奴ら……明らかに強くなってるな」

「あんたは帝国兵の事知ってんの?」

「ああ、元々俺も帝国兵だったんだ」

そんな彼の話によると、此処に来た帝国兵は以前の帝国兵とは強さが段違いだと言う。

「身体能力を上げる薬でも使ってるのかねぇ? やだやだ……」

「それだ!!」

確かに帝国兵は強いけど、練度や技術がお粗末なんだ。


何らかの方法で身体能力を上げてるけど、技術が追い付いてないから違和感があった。

「では、やっぱり何か薬ですかね?」

と、アルが言う。

「それは分からないわ、とりあえず、上級冒険者なら対抗できると思うから、この事をギルドに報告しないとね」

「カーラン王国の兵士は何故来てないのでしょうね? 帝国兵が攻めて来てるのに」

すると、先ほどの冒険者が口を開いた。

「今、兵を集めてるって噂だぞ」

遅いわねぇ。



まあ、突然攻められたら対応が遅れるのは当たり前か。

私達は近くの街へ行きギルドへ報告した後、村人の救助で時間を食ってしまいもうすぐ日が沈みそうだったので、宿を取って一泊する事にした。


その日から数日間、国境付近に居る帝国兵を始末する事になる。




10日程経った頃、カーラン王国の兵士が遂に到着した。

「遅いわねぇ、やっと到着かぁ」

「まあまあ、兵が来た事ですし、僕達は戻りますか?」

「そうねぇ……少し様子を見ましょう」

あの帝国兵だ、何があっても不思議ではない。


カーラン王国の兵士達は、天幕を張り、前線を構築していった。

とうとう、戦争が始まっちゃうのかぁ。


私達は今、国境付近の平原で、睨み合っている帝国兵とカーラン王国兵を、遠くから眺めていた。

しかし、何故帝国兵は国境付近の村ばかり攻めていたのかな?

滅ぼした後、王都に向かって攻めても不思議じゃないのに……謎だ。



帝国兵約8千に対し、カーラン王国兵は約7千程。

そこにカーラン王国所属の冒険者が約600百。

数はほぼ同じだけど、帝国兵の謎の強さ……微妙。



この日は戦いは始まらず、夜が過ぎて行った。

そして翌日の朝。

日が昇る時。



戦いは始まった。






殆ど拮抗しているね。

開戦して4時間程が経った頃。

それは現れた。



全長10メール程の浅黒い巨体に、10本の腕。

それぞれの腕には巨大な剣が握られている。

そして、禍々しい程の6つの瞳。


「どうして……あれが(・・・)」

忘れる訳が無い。

何度も殺されたあの……。



レイドボス『十剣じゅっけんの魔王』



あれはこの世界の人達が集まっても勝てない。

「不味い! 全員を避難させて!!」

そう言って走り出すとアル達も付いて来る。

「エルさん!? あれを知ってるんですか!?」

「あれは、十剣の魔王と呼ばれる化け物よ、このままじゃ帝国兵もカーラン兵も全滅する!!」

あれはトッププレイヤー達がレイドを組んでやっと倒せるレイドボス。




ただ1人、ソロで倒せるのがミクトさんだけだ。

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