12 エンの戦い。
Side:エン
姉ちゃんとの念話が終わり、俺は直ぐに行動へと移した。
あの子達は会議室に居たなんちゃら伯爵の屋敷にある客室に囚われている。
一応ちゃんと対応をしてあの子達が傷つかないようにしてるようで、世話をしているメイドさんや執事は特に知らされていないようだ。
なのでメイドさん達は傷つけないように考えていたが、もう形振り構っていられなくなった。
それは……師匠にバレたから!!
これは非常にまずい事だ。
さっさと人質を取り戻さないと、この国と俺達が滅ぼされる!
と言う訳で気を使う事は辞めて正面から屋敷に乗り込む事にした。
門を守っている兵が槍を交差させ行く手を阻む。
「何用だ?」
「此処はお前のような奴がくぶふぅあ!?」
喋っていた兵を殴り飛ばしもう1人も回し蹴りで吹っ飛ばす。
「悪いな、問答してる時間が無いんだ」
そう言って屋敷に入って行く。
玄関から入ると丁度メイドが居たので声を掛ける。
「あの子達を迎えに来たからよろしく」
そう言って手を上げて左側にある階段で2階へと上がっていく。
「えっ? あっ……はい?」
まあ何の事か分からないよね。
魔力感知であの子達の居る部屋は分かっていたのでそのまま向かって行くと、部屋の前に兵が立っていた。
「ん? 何か用か?」
「あの子達を迎えに来た」
そう言うと眉をひそめる。
「そんな話は聞いてないが?」
「そりゃそうだっろ!」
そう言って兜の顔が出ている正面から殴り飛ばし、扉と一緒に吹き飛ばす。
「キャアッ!?」
「っ!? 誰か!!」
中に居たメイドが騒いでいるが無視して中に入るとあの子達が俺を見て笑顔になる。
「おにいちゃん!!」
「エンにいちゃん!」
そう言って2人供走って来てガシッと俺に抱き付いた。
俺はしゃがんで2人の頭を撫でながら問いかける。
「何もされてないか? 怖い思いはしてないか?」
俺の問に2人は笑って頷く。
「よかったぁ……さて、ここを出ようか」
そう言って立ち上がるとガシャガシャと金属音をさせて兵士達が部屋にやって来た。
「貴様、何をしている!? 此処が誰の屋敷か分かっているのか!」
立ち上がり2人を俺の後ろにやって答える。
「あ~、なんちゃら伯爵の家だろ? この子達を誘拐されたんでね、迎えに来た所だよ」
「ケールット様が誘拐なぞする訳なかろう! ましてやそのようなけぶふぉ!?」
「言葉には気を付けろよ、その首斬り落とすぞ」
「貴様!? 賊かぁ!!」
そう言って他の兵氏が剣を抜いた。
「剣を抜いたからには覚悟しろよ?」
そう言って俺は歩き出した。
その後、向かって来る兵士達を吹っ飛ばして俺達は街を出た。
街から離れた森の中で、岩に腰かけて姉ちゃんに念話をする所である。
『姉ちゃん大丈夫か? あの子達は無事に連れ出して街を出たよ』
…………中々返事が無い。
まさか師匠に……。
『遅い!!』
「うおっ!?」
ビックリしたぁ~。
『いやいや、これでも早い方だよ? 所でそっちはどんな感じ?』
『え~っと……戦争が終わった? みたいな?』
『えっ……全員死んだ?』
『いやいや、ミクトさんがちょっと色々とこっちの人達とお話してくれてそれでね……』
最後が気になるんですけど!?
どんなお話があったのかは聞かない方がいいかな?
『じゃあ、そっちに向かえばいい?』
『そうね……いや、私達も王都に向かうから合流しようか』
『分かった』
念話を終了しリグとケリンに合流する事を伝え出発した。
姉ちゃんの声の雰囲気からして、師匠とは話がついたのかねぇ?
それなら有難いんですけど……。




