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吸血鬼がいく。  作者: あれです。
3章 弟子。
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1 幸運な親子。

3章スタートです。

カーラン王国南にある名も無き小さな村。



此処で暮している2人の親子。

小さな息子と母親だけで生活をしていた。

父親は息子が生まれて直ぐ、魔物に殺された。

女手一つで5年、しっかり育て息子は素直な良い子に育った。


そんなある日、いつものように畑仕事をしていると、村人の1人が走って来て叫んだ。


「盗賊だぁ!!!! 逃げろ!!!」


母親は農具を捨て畑の手伝いをしていた息子の手を引き森へと走って行く。

途中、息子を抱き上げ走って森に入ると木の陰に隠れ村の様子を伺う。


「おい! 森の方へ逃げた奴も居るぞ! 追へ!!」

「男は殺せ!! 女と子供は生け捕りだ!!」


母親は息子を抱えまた森を走り出す。

森の奥へと……。






どれくらい進んだのか、疲れ果てた母親は息子を卸しその場にへたり込む。

「ママ? 大丈夫?」

心配そうに顔を覗き込む息子にニッコリ笑い頭を撫でた。

「大丈夫よ、少し疲れただけだから、休憩すれば治るわ」

暫く休むと今度は息子の手を握り一緒に歩き出した。



夜は洞窟や穴が空いている木の根元にやり過ごし、偶に見つける木の実や果物で食いつなぎ、魔物を見つけると迂回しながら進んだ。

そうして3日目の朝、川を見つけ親子で水を必死に飲む。

既に喉がカラカラだったのだ。

そんな状態で周りの警戒も緩み、水を飲みに来た魔物が背後に近づいて来てるのに気づく事ができなかった。


背後で音が鳴り振り返ると、既に目の前まで大きな猪の魔物が親子を睨み立っていた。

地を何度も蹴り、魔物は突進して来る。

母親が息子を突き飛ばすと母親は魔物に突進され吹き飛ばされ川へと落ちた。

「ママ!!」

突き飛ばされ地面に倒れた息子は、母親が突き飛ばされるのを見て絶望し叫ぶ。



川に落ちた母親はそのまま流されていく。

息子は母親を助ける為に川へ飛び込むがまだ小さな子供。

息子もまた流されていった。




どれだけ流されたのか、気が付くと息子は川岸に倒れていた。

慌てて身体を起こし辺りを見渡すと少し離れて母親が倒れているのを見つける。

「ママ!!」

近づき声を掛けるが返事は無い。

息はしてるが気絶してるようだ。

何度も母親を呼ぶが目を覚まさない。

誰かに助けて貰おうと思い辺りを見渡すと、涙で滲んだ景色に見慣れない物を発見する。

「あれは……町かな?」

あそこに行けば誰かに助けて貰えると思い動こうとするが、母親をここに置いて行くのが心配になる。

どうしようか悩んでいると茂みの中から狼が出て来た。


「あっ……」

子供ながらに自分は此処で死ぬんだと悟る。

振るえる身体を無理やり動かし母親を庇うように前へ出る。

「あっち行け!!」

大きな声を出せばビックリして逃げるかもと思うが、そこはまだ子供。

刺激すれば魔物は攻撃態勢に入る。


前屈みになった狼が動き出そうとした瞬間、狼の首が落ち一瞬で血の池を作った。

息子は何が何だか訳が分からず茫然としていた。

すると声を掛けられる。


「女と小さな子供がこんな所で何してんだ?」

声がする方へと視線を向けるとそこには、黒髪の赤い目をした男がこちらへ歩きながら辺りを確認していた。

息子はそこで気が抜けたのか、腰を抜かし地面に座り込み安心する。



良かった、助かった……。


そこで息子は意識を手放した。

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