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吸血鬼がいく。  作者: あれです。
2章 異世界。
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19 戦争開始?

帝国との戦争を宣言したし、後は遺跡を確保すれば大丈夫だ。


ゾロゾロと兵が集まり俺と他の選手達を囲う。

「あんたらは逃げて良いんだけど?」

選手達にそう言うと1人の男が前へ出て来た。

予選で話した男だ。

「帝国に喧嘩売るとはスゲーな、ここは俺も手伝わせて貰うぜ」

「帝国で指名手配されるぞ?」

「この状況だと、既に俺達も対象になってそうだ」

「……そうだな、俺はミクトだ……あんたは?」

「あんたの事は知ってる、さっき宣言してたろ……俺はリバンスだ」

「手伝って貰えるのは有難いが、実は必要無いんだ……」

そう言って周りの兵達を威圧し動きを止める。


そんな俺を見てリバンスが呟く。

「スゲーな、試合は全然本気じゃなかったのかよ」

そんな事を言うリバンスを見て教えてやる。

「俺が本気でやればこの街は無くなるぞ?」

リバンスは顔を引きつらせ苦笑いを浮かべた。



リバンスとの話を切り上げインベントリから黒金の木刀を取り出すと魔力を纏わせた。

「お前ら、既に俺の間合いに入ってるぞ?」

半径15メートルの範囲に魔力を広げ木刀を一振りする、



肆之型よんのかた白蜘蛛しろぐも



肆之型・白蜘蛛は、範囲内に居る対象に魔力でラインを引いた箇所に斬撃を喰らわせる技だ。 魔力で引いたラインが白い蜘蛛の巣に見える事からそう名付けた。



兵達はそれで身体を、首を斬られ命を落とした。

一斉に斬られ倒れた兵達を見て選手達は緊張する。

自分ならこれを躱せるか、対処できるかと思考するがその方法は浮かばない。

故に固まって動かなくなった。


「ここはもう終わったから俺は遺跡に向かうよ、リバンスはどうするんだ?」

俺の言葉にハッとし戻って来たリバンスが口を開いた。

「木剣で斬るってどうなってんだ……っと、俺はカーラン王国に行く事にした」

「あぁ、あそこは帝国よりは幾分かマシだな、この国は俺の嫌いな匂いがする」

「嫌いな匂い? 特に変な匂いはしないが……」



「戦争が好きな奴、略奪が好きな奴……つまりクズが多いって事だ」

「はは、なるほどな、確かにこの国は治安が悪いで有名だ」

「では俺は行く、また機会があれば会おう」

「ああ、俺もまだまだ強くなれると分かった、次は勝ぞ」

俺はニッと笑い歩き出し、少し進んで振り返る。



「俺は神滅流師範ミクト! ここから南東にある遺跡に俺は居る! 挑戦はいつでも待ってるぞ! ……俺の事を広める時は場所も広めてくれ、じゃあな!」

これで俺の事が広まり、弟子達の耳に入ればやって来るだろ。

皆ポカーンとしていたが歩き出した後ろでは雄たけびを上げていた。


戦う事が身近にあるこの世界を、必死に生きてる者達はやっぱり熱い。

日本のような平和な国で育ったプレイヤー達とは全然気概が違う。

もっと強い奴は沢山居るんだろうし……楽しみだ。





その後、ケリスに挨拶をしてから街を出た。

ケリスによれば帝国の兵が遺跡に向かったと教えて貰ったので、先に着かないといけなくなった。


久しぶりにあの姿で走るか。

自分の中に意識を集中させると身体が変化していく。

そこに現れたのは、大きな黒い狼の姿をした俺だ。

走る事に関してはこの姿が一番早い。

ケリスに教えて貰った遺跡の方角に視線を向け足に魔力を流し、地面を力いっぱい蹴り走りスタートダッシュすると地面が陥没した。



草原を走り森を抜け、山を越えると遺跡が見えた。

崖の手前で止まり見下ろす。

「帝国の兵が居なかったな……」

あっ、俺は真っ直ぐ来たから何処かで追い越したのか。


遺跡は石のような白い素材で作られた祠のような形で、出入り口前の広場には崩れた柱が数本建っている。

「正に遺跡って感じだな」

俺は崖から飛び降り遺跡へと向かった。



人の姿に戻りこれから来るであろう帝国兵共が、入れない様に結界を張る事にした。

ブラッドウエポンで作った全長1メートル太さ3センチの針を、遺跡を囲うように地面に突き刺した。

本来はそれ用の魔道具でやるのだが、今は無いのでブラッドウエポンで作った物を媒体にする。

最後に真ん中に突き刺した針に魔力を流し広げていくと周りの針に到達し、ドーム状の結界が遺跡を覆った。

「これなら当分は誰も入れないだろ」

では、遺跡を改造して拠点を作りますか。





翌日の夕方、大分出来上がってきた拠点を眺めていた。

遺跡の周りには高さ10メートル幅1メートルの壁が建ち、祠だった部分はログハウスの様な2階建ての一軒家が建っていた。

「良いねぇ~」

あの辺りに畑でも作るか。


そんな事を考えていると結界に反応があったのでそちらへ向かうと、数人の兵士が結界を叩いていた。

剣で斬ったり、魔法を打ち込んだりしているがびくともしない。

こいつらか帝国の兵士ってのは……。

「おいお前ら、ここは俺の土地になったからさっさと消えろ」

そう言って手で払うようにシッシッとやる。

「貴様何者だ!! この結界をさっさと消せ!!」

「ここは我ら帝国の土地だぞ!!」

「ほう……なるほど、実効支配しようとしてたのか」

地球でも居たな。



「せっかく無事に返してやるって言ってるのに……じゃあな」

そう言って地面から大きな土の針を出して串刺しにしてやろうと思っていると、全ての針が砕かれた。

「誰だ?」

すると、兵士達の後ろから顔に傷がある男が出て来た。

「我ら帝国に喧嘩を売るとは愚かなり」

そんな事を言いながら右手に剣を持って歩いて来た。

「間違ってるぞ……喧嘩ではない戦争だ」

男はキョトンとした後、笑いながら言う。

「フフッ、お主1人で戦争だと? 面白い事を言う」

「ああ、ここは俺が実効支配してるからな……その結界を破れない限りここには入れないぞ」

すると男は結界の全体を眺め少し考えた後、剣に魔力を纏わせる。


「中々の結界よ、しかし……エンシェント流剣術・鏡割り」

男が剣を振り下ろすと結界が綺麗に斬られ、結界が消滅した。

ほう、中々の剣術だ。



男は俺を見て口端を上げる。

「いいねあんた……この結界を斬れる奴がいるとは思わなかった」

「ワシに斬れぬ物等ない」

「ハハッ……」

「何が可笑しい?」

眉間に皺を寄せ聞いて来る。

「いや、まさかそのセリフをリアルで聞けるとは思わなかったから」

「お主、何者じゃ?」

「人へ聞く前に自分が先に名乗れよ」

と、決まり文句を言うと男は答えた。


「ワシは帝国騎士団長サイファス……剣聖と呼ばれておる」

「マジで!? 剣聖が居たのか! っと、俺は神滅流師範ミクトだ」

これは良い、こんな所で本物の剣聖に会えるなんてな。



「称号になんの意味も無いが……戦争を止める気になったか?」

「ん? いやいや、なんでそんな事でやめなきゃいけないんだよ、あんた剣聖だろ? じゃあ今ここで戦おうか」

そう言って木刀を取り出すと鋭い視線を向けて来た。

「そんな棒でワシとやるつもりか? 舐められたものじゃな……よかろう、お主を斬ってこの戦争を終わらせるとするかの、他の者達は離れて見ておれ」

「団長!?」

兵士が何か言おうとすると視線で黙らせた。

お互い構えず右手に武器をぶら下げてる状態で睨み合う。


「お主から譲ってやるぞ」

「ん? いいのか?」

「若い者への気配りじゃ」

「なら行かせて貰うよ」

俺は地面を蹴り剣聖へと迫った。

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