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吸血鬼がいく。  作者: あれです。
2章 異世界。
72/109

17 大会終了。

やっと決勝か。

俺が戦った相手はどれも武術をそんなにやっていない奴ばかりだったが、決勝の相手はそれなりに期待できる。


鉄柵が上がりステージへと出る。

反対側の柵も上がり相手が出て来る。

白い髪で左側の顔が隠れる程、左側だけ髪が長くなっている。

以外にも見えている右側の顔はパッチリ目の可愛らしい感じだが男だ。

全身黒い服を着てる。

防具は着けてないようだ。


ステージの真ん中にお互いが立つと審判が開始の合図を出した。

「決勝戦始め!!」

合図と共に来るかと思ったが相手は動かず声を掛けて来た。

「お前も死神って呼ばれてるんだって?」

「ん? まあ、勝手に呼ばれてるな」

すると男はニヤッと笑うといつの間にか右手に大きな黒い鎌を持っていた。


「収納魔法か」

「よく分かったね」

「俺も使えるからな」

男はジッと俺を見て首を傾げる。

「武器は出さないのか?」

「武器を出したら直ぐ終わってしまうからな、そんな勿体ない事はしない」

そう言うと更に口角を上げ笑う。


「いいね、俺も死神と呼ばれてる……どっちが本当の死神なのか決めようか」

「いや、その称号はお前にやるよ、興味がない」

死神はキョトンとしてから笑った。

「はは、そんな簡単に捨てていいのか?」

「元々周りが勝手に付けた物だからな、興味がないんだよ」

「そうか……じゃあ俺が本当の死神として、お前を殺してやる!」

そう言いながら地を蹴り鎌を振り上げながら迫って来た。



鎌の振り下ろしを身体を逸らし避け体勢が崩れたままの死神の顔面に蹴りを放つが鎌の柄で蹴りを止め、下からの切り上げが来る。

蹴りの反動を利用し後ろに下がって避けたはずが、太ももが少し切れていた。


「良い武器だな」

「特注だ」

切れ味は相当だろう。

遅れていたら足を持って行かれていた。


その後も暫く攻防が続き俺の身体はあっちこっち切られている状態だ。

「本当に武器を出さなくていいのか? このまま終わるぞ?」

その瞬間、俺の左腕が切り飛ばされた。

「ハハッ!!! このまま終わらせるか!」

首を目掛けて鎌を振り抜こうとするが、鎌は途中で止まった。


ガキィンッと金属音が闘技場に響いた。

「なっ!? 何だそれ?」

死神は俺が右手で持っている全体が赤黒い刀を見て驚いている。

俺は顔を上げて口を開いた。

「どうした? 片腕飛ばしただけで勝ったつもりか? 甘いぞ」

そう言って俺は奴の右腕を斬り飛ばした。

「ぐぁっ!!」

死神は後ろに飛び距離を開ける。


「何だその武器は……剣? とは形が違うな、いきなり出したって事は、お前も収納魔法が使えるのか」

「どうした、急に饒舌になって……これは俺の血で作った武器だ」

そう、俺が今手にしてる刀は、自分の血で作った刀だ。

吸血鬼の特徴【血魔法】で作ってある。



軽く素振りをして具合を確かめるが、ネオワールドで使っていた頃よりは少し弱い感じだ。

「久しぶりにブラッドウエポンを使ったわ」

「お前、吸血鬼か」

「ああそうだ」

「珍しいな、吸血鬼が国から出るとは」

「違う、俺は外で生まれた吸血鬼だ」

ゲームでね。

「なるほど……どうりで吸血鬼らしさが無い訳だな」

「吸血鬼らしさ?」

「あいつらは他種族を見下してるからな」

「あぁ、貴族種の奴らか……あれはクズだから気にするな」

ゲームでも敵に居たな、公爵級吸血鬼とか。


「とりあえずさっさと終わらそうか」

俺はそう言って、血の刀へ更に魔力を流して行く。

死神はそれを見て顔を引きつらせる。

「はは……化け物が」


陸之型ろくのかた縮死しゅくし


その瞬間、死神の頭は身体から離れ地面に落ちている所だった。



陸之型・縮死は、魔力を用いた縮地を斬撃に応用した技で、斬撃を縮地のように移動させる事ができる。



「勝者ミクト!!」

これで優勝できたのか?

「では控室に戻って」

審判の声に俺はステージを後にした。


控室へ戻ると予選の時に話したおっさんが待っていた。

「おめでとう! スゲーなあんた! まさか優勝するとはな」

「足は大丈夫か?」

予選が終わった後、おっさんの足を治してある。

足を動かし何ともないアピールをする。

「あんたの御かげだ、いづれあんたに挑戦させて貰うぞ」

ニヤッと笑い答える。

「いつでも待ってる」

おっさんは笑いながら立ち去って行った。



長椅子に座り呼びに来るまで待ってるか。

そう思っていると、いつの間にか控室の中は俺だけになっていた。

出入り口を見張っていた筋骨隆々の男達も居ない。

みんな帰ったのかな?

その瞬間、頭の上から人が降って来たのを魔力感知で察知していたのでその場から飛んで避ける。


全身黒で覆った人間だ。

「まさか今のを避けるとはな、流石優勝者……おい」

すると天井から俺を囲うように黒づくめの者達が降って来た。

「ほう……これが優勝者を暗殺するってやつか」

「知っていたのか、だがそれも無意味、推薦で優勝した者は必ず殺す事になっている」

ん?

「それはおかしいだろ、お前ら帝国の奴に依頼されて来たんだろ? 帝国の奴が優勝しても殺すのか?」

「さあな……では恨みは無いが死んでもらう」

そう言って動き出そうとした全員が固まる。



囲っている奴らは全身震え、歯をカチカチ鳴らす。

先ほどまで喋っていた者は身体は震えて無いが、短剣を俺に向けながら手が震えているようだ。


いいね、久しぶりに思い出した。

PK共に囲まれた時の事を……。

魔力制御で左腕に魔力を集め【再生】スキルを発動させると、左腕が一瞬で再生され元に戻った。

「さて、お前らの他にもまだまだ暗殺は来るだろうし……ちゃっちゃと片付けていくか」

左手を握ったり開いたりして具合を確かめながらそう言うと、黒づくめの者達は小さな悲鳴を漏らす。


「この程度の威圧で動けないってお前ら弱すぎ」

「なめるな!!」

喋っていた男が気力を振り絞りそう叫ぶと動き出そうとし、首が落ちる。

「お前ら、既に俺の間合いに入ってるのを忘れるなよ」

そう言うと、全員の首が落ちた。


動けなくした後、既に血の糸を首に巻き付けていたのでそのまま糸を締めて首を落とした。


「徐々に戻って来てるな、全盛期の頃に……」

だが、まだまだあの頃の自分には程遠い、もっと鍛錬だな。

技術はずっと鍛錬しているので問題無いが、魔力制御と身体能力がまだまだだ。



受賞式はどれくらいで始まるのかねぇ~。

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― 新着の感想 ―
[良い点] ヤバぁ、主人公の熱が高まっていく感じがすごい!
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