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吸血鬼がいく。  作者: あれです。
1章 VRMMO
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39 両親。

日の出前に起きていつもの朝練を済ませ風呂に入り、朝食を済ませるとリリム達に挨拶をして街を出た。


早く武器を作りたくてウズウズしている自分を感じながら2日後、道場都市へと戻って来た。

帰る時にはPKは居なくなっていたので話は聞けずだ。



道場には15時頃に到着し1人リビングで休憩をしているとエンが1人でやって来た。

エルは何やら試したい事があると言って道場へ行ったようだ。


「あっ、師匠、お帰りなさい!」

「おっ、エンもダンジョンに行ってたのか?」

「いえ、自分は門下生を見てましたよ、型を覚えていない者に教えていました」

ほう、ちゃんと師範代として仕事をしてるんだな。

「俺はこの後ログイン可能日の5日間は作業場に籠るから、後はよろしく頼む」

「はい! 俺も明日から出かけて来ます」

何処に行くのか聞くとエンも鉱山都市で鍛錬をするようだ。

おそらくエルから聞いたんだろう。



俺は作業場へ行くと広い作業台の上に掘って来た鉱石を出す。

鉄鉱石てっこうせき銀鉱石ぎんこせき金鉱石きんこうせき黄鉱石おうこうせき黒鉱石くろこうせき気鉱石きこうせき、ミスリル。

この中で黄鉱石と黒鉱石と気鉱石はネオワールドに無かった鉱石だ。

どういった性質があるのか確かめていかないといけないが、とりあえず全て使えるように鉱石から不純物を取り出していく。


現実では高炉で鉄を取り出すが魔力のある此処では魔法で取り出せる。

積まれた鉄鉱石全体に魔力を流していき鉄を分離させるがこの時、魔力制御が甘いと不純物が混ざってしまう。

鉱石の塊がグニグニ動き1つの塊になり高速回転を始めると、周りに不純物が液体のように浮いて来る。

回転が止まると真ん中には直径1メートル程の銀色に輝く球体が現れ、周りには不純物が液状から粉末になり円を描いていた。



ネオワールドでは錬金術の一種で、スキルエンドコンテンツとしてあった。


生産スキルを全てカンストすれば錬金術を習得可能になり生産を魔法でできるようになるが、魔力制御が乏しいと何も作れない。


「……良い感じだな」

球体を見て不純物が無い事を確認して呟く。

その後も全ての鉱石を分離して球体にすると新しい鉱石の性質を確かめ始める。

調べると分かった事は。



黄鉱石は鉄より柔らかくて軽い性質で耐久がある。


黒鉱石は鉄より硬く重い性質で脆い、脆いのは硬すぎて折れやすいと言う事だ。


気鉱石は鉄と似ているがこれは別の使い方がありそうだ。


魔法で作る事は出来るが久しぶりに鉄を打ってみたくなり、炉に鉄を入れて火魔法で高温にしていく。

良い頃合いになり取り出し槌でカンカン叩いて形を整えていく。

仕上げの研ぎまでやると綺麗な短剣が出来上がった。

持ち手と鞘は黒金で作り最初の作品が完成。

まあまあの出来だったがその後は魔法で作って行く。





5日後連続ログイン最終日になり、そのまま作業場でログアウトすると現実の丁度昼の12時だった。

軽い運動をして風呂に入り昼飯を食べる。

食後の休憩をしながらデバイスを確認するが両親からの連絡は無い。

今日来ると言っていたが夕方頃になるかな。


時間を見ると14時になる所だったのでログインする。


作業場で目が覚めるとそのまま作業を再開してその日から2日後の昼、作業場に妹のシゼがやって来た。

「お兄ちゃん、お客さんが来たよー」

「……おう、今行く」

作業の手を止め作業場を出て応接室へ向かう途中リビングに知らない男女が座っていた。

新しい門下生かな?

そのまま通り過ぎる時俺に気が付いて声をかけて来た。

「あっ、タクー! 会いに来たよー♪」


俺は一瞬固まってそちらに視線を向ける。

どちらも若い男女でしかもエルフ、美男美女でどちらも初期服を着ている。


「……まさか、親父と母さん?」

「イエス♪」

「久しぶりだなタク、元気そうだ」

マジか……会いに来るってこっちかよ。

親父は肩まである金髪を後ろで縛っている、イケメン。

母さんは薄いピンクの長い髪で美人。

どちらもエルフだ。

親父は本名、零士でゲーム内ではゼロ。

母さんは祥子でゲーム内ではシーラ。

俺は2人が座っているソファの対面に座り直ぐ話を始めた。



「何してんの?」

「タクが中々帰って来ないから、私達が会いに来たんでしょうが」

「現実で家に来るんじゃなかったのか」

「千尋に教えて貰ってねぇ、あんたの動画も見たわよ」

すると親父が話に入って来た。

「お前があそこまでやるとは思って無かったぞ、あれを見て私達もゲームをやってみようと思ったからな」

あの宣伝動画か。

その後、話を聞くとどうやら2人も身体を動かす為にやって来たようだ。

現実の2人は結構いい歳だからな。

しかしゲームの中だと若い頃のように身体が動くのが楽しくて、戦い方を教えて欲しいと言う。


俺は今は忙しいのでチャットで誰か師範代が居るか聞くとセンキとエルが道場に居るようなので、2人に両親を紹介して戦い方を教えるようにお願いした俺は、作業場へと戻った。

あっ、2階の部屋を使うように言うの忘れた……一応チャットでエルに伝えておこう。


ちなみにシゼが言ったお客さんは両親の事だった。




そして2日後、鉱石を使った検証と武器の制作が終わった。

何故こんなに時間が掛かったのかそれは、自分の武器は鞭以外の武器を作ったからだ。 勿論師範代達の武器も作った。

師範代達は基本、現実でも使えるように短剣、槍、棒等を使うようにしている。



良い感じの武器が出来上がった。

おかげで魔力制御の熟練度も上がったな。

とりあえずリビングで休憩しようかと向かうと、グレンとエンがくつろいでいた。



そのまま歩いて行きグレンの横を通り過ぎる時、おもむろにインベントリから取り出した刀を投げ渡す。

「うおっ……何これ?」

グレンは刀をキャッチして俺に聞いて来る。

「頼まれたグレンの刀だよ、さっき出来た所だ」

俺がそう言うと何も言わず立ち上がり鞘から抜いて眺める。


うっとりした顔で眺めているグレンに刀の名を継げる。

「その刀の名は『朱幻しゅげん』だ」

「朱幻……現実でもお目に掛かれない最高の刀だ、ありがとうな」

そう言うとグレンが大きな革袋を取り出し投げ渡して来た。

武器の金だな……1千万Gもあるのかよ。

「いいのかこんなに貰って?」

「仕上がりを見て渡す額は決めたからな」

素材があればもっと良い刀を作れると言ったがこれで十分と言うので、いずれ素材が入れば更に良い刀を作ってやると約束した。



朱幻は刃が薄い朱色をしている。

鞘はグレンの名の通り紅色にした。

特に火を出すとかの効果は無い、アライブワールドでは武器に属性を纏うのは自分の腕次第で誰でも出来るからだ。

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