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吸血鬼がいく。  作者: あれです。
1章 VRMMO
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37 坑道。

裏組織の事を話していると護衛の1人が話に入って来た。


「お嬢様、横から失礼します。 護衛隊長をやっているナリフと申す。その『深淵』とは誰かに依頼を受けないと動かないんだな?」

「ああ、そういう組織だと依頼が無いと動かないが……独断で動く組織もある」

俺がそう答えると眉をピクっと動かし怪訝な表情になる。

「では、今回の犯人を特定するのは難しいか……」

苦虫を噛み潰したような顔をして呟いた。

「アジトを見つけないと難しいな」



そもそもこのゲームに制限エリアとか無い、街中で戦闘をする事もできれば、森の中や山の中に家を建てて住む事もできる、正に現実と変わらない。

勿論魔獣や魔物が居るから気を付けないといけないが。

何処にでもアジトは作れる。



「それよりも何故レイラが襲われたのか?」

全員に問いかけると傍付きメイドが口を開いた。

「横から失礼します。 私はお嬢様の傍付きをやっております、カーラと申します。 お嬢様が襲われた理由はおそらく、攫う為だと思います」


俺は視線で先を促すとメイドは続けた。

「隣の領主ガマ様が、旦那様の領地を狙っているからです、以前から嫌がらせはありました。 お嬢様を攫ってこの鉱山都市ヘラキドを奪う為だと推測します」

カーラの話が終わるとレイラが口を開いた。

「それはあり得ません、私を攫ったからと言ってヘラキドを奪える事にはなりません。 貴族が居る領地はそんな事で奪える事ではありませんよ……国王が宣言しない限りはですけど」



確かにそうだな、そんな事でただの貴族が他の領地を奪う事はできない。

戦争を仕掛けるか、経済的に破綻させるかしないと……待てよ? そのガマって奴が馬鹿だったら? ……いや、一応貴族だからそこまで馬鹿じゃないか。




結局理由は分からずそのままベルに対するお礼の話になりどうするか悩んでいた。

「お金は別に要らないし、何が良いかな?」

「俺に聞くなよ、ベルが貰うお礼だろ」

ベルが悩んでいるとカイが口を開いた。

「じゃあ、いつでも鉱山に入れるように許可証を貰うのは?」

するとレイラは。

「ベル様は鉱山に入るのですか? でしたら許可証を出すのは簡単ですよ」

話を聞くとどうやら鉱山への出入りは、領主が鍛冶ギルドに管理委託をしているらしい。



すぐに許可証を用意するので後ほど館へ来て欲しいと言って、宿を出て行ったレイラ一行。

俺は先に鉱山へ行こうと思ったら、許可証1つで最大6人の1パーティーが入れると言うので一緒に行く事にし、鉱山へ行く準備をしてレイラの館へ行くと、門に先ほどの護衛隊長が立っていた。


「ベル殿、こちらが許可証です」

「ありがとうございます」

カードに魔力を流す様に言われベルがやると、模様が微かに光り登録完了したので俺達は軽く頭を下げ挨拶してから館を後にし、そのまま鉱山へと向かった。



道中ベルが不満げに言う。

「レイラは会う気が無かったのかな?」

「たぶん傍付きや隊長が何か言って、俺達に会わせないようにしただけだろ」

俺がそう言うとミオーラがどうしてそんな事をするのか聞いて来た。

「貴族ってのはそういうもんだ、一般人とあまり関わらせないようにしたり、貴族のお嬢様だから簡単には会えないぞっていう、意思表示だな」

「なるほど、貴族って面倒くさい」

ミオーラの言葉に俺とベルは顔を見合わせ苦笑いを浮かべた。




鉱山へ入る前に食堂で昼を済ませ直ぐ鉱山へと向かった。

広くて長い階段を上り山の中腹へ着くと広い広場につるはしを持った男や煤汚すすよごれで黒くなった顔のドワーフ等、色んな人が目に入った。

女性グループも居れば入り口の隅には小さい子どもまで居る。

鉱石を運び出す為のトロッコを操作してる女性も大声で注意しながら動かす。



そんな中、受付へ行きベルが許可証を見せる。

許可証は白いカードにおそらく伯爵家の家紋が金で描かれていて、出入り自由と言う様な文言が書かれている物、受付で魔力を流し光るとそのまま通してくれた。


「鍛冶ギルドってドワーフだけじゃないんだな」

受付の男が人族だったのでそう思った。

「そりゃ鍛冶をやってるのがドワーフだけってのもおかしいでしょ」

ベルの言葉にそりゃそうだと納得する。




鉱山への入り口はいくつかあり1番奥まで続いている穴を選び入って行く。

中は梁等一切なく洞窟だが綺麗に掘られていた。

「梁とか無くて崩落しないのかな?」

ベルがそう言うので。

「たぶん魔法で防いでるんじゃないか?」

俺の言葉にベルは納得して奥へ進んで行く。



何人かとすれ違い掘っている人達の横を通ると。

「こっから奥は岩盤があって掘れないぞ」と注意されるが、俺達はお礼を言って先へ進んで行く。

暫く進むと誰も居ない広場に出た。


「さて、此処で掘って行くか、ミオーラとアリスナもやるか?」

そう聞くとミオーラは頷いて答えアリスナは。

「手で掘るってどうやるの?」と聞いて来た。

「魔力を使って掘るんだ」


俺はそう言って壁に近づくと、手に魔力を纏わせ硬い性質に変え、手で掘るように腕を振り下ろした。

すると指が壁に食い込みバキンッ! となって壁の一部が剥がれ落ちる。

振り向いてこうするんだと言うと。

「すごい! 手で掘れるんだ!」

アリスナも近づいて来て手を振り下ろすが突き指をして痛がる事になった。


「先ずは魔力制御を覚えないとな」

そう言って魔力制御を教えるとミオーラとアリスナは直ぐに出来た。

才能があるのか若いからなのかは分からないが、これはいい使い手になるかもと思った瞬間だった。


「ベルとカイはできるだろ?」

「当然!」

「ああ、勿論できる」

「じゃあ、数日は此処で鍛錬しながら鉱石を掘るぞ!」

『おおー!!』


皆で手を上げ気合を入れると、採掘を始めた。

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