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吸血鬼がいく。  作者: あれです。
1章 VRMMO
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34 鉱山都市への旅路。

宿屋の食堂で晩飯を食っていると他の席に座っている人達の声が聞こえて来た。


『隣ん所の息子が行方不明になったらしいぞ』

『またか……人攫いかねぇ』

『……人身売買か』

『怖い怖い……何件目だ?』

『確か、8件目だな』

『ただの家出かもしんねぇって言われてるし、ちゃんと捜索してんのかよ』

『どうだろうな、周りの人達は家出なんかしないって言ってるけど……まあ、確かに隣の息子も家出なんかしないだろうな』

『……どっかの犯罪組織の可能性もある』

『どっかって何処だよ』

『異界者の?』

『何だそれ?』

最後にそう言って笑っていた2人の会話。



この話を聞いて思ったのは、犯罪組織が絡んでる可能性だな。

個人でやるには8人も攫う事は難しいからだ。

ネオワールドでも居たマッドサイエンティスト。

プレイヤーが人体実験をやってる可能性もある。

だからと言って俺が動く訳じゃ無いが、頭の隅に置いておく事にした。



明日の朝になると現実では昼の12時になるので、その日の夜には一旦全員ログアウトした。




現実で起きると軽く運動してから昼食を食べる。

食べながらメールをチェックすると、仕事を受けていた人達からメールが来ていた。

読んでみると今までのお礼とか、今後はどうするのかとか、何とか仕事はできないかとかいろいろあったが、それぞれ無難に返信しておく。

勿論仕事は受けない、何のためにフリーでやってるのか。



依頼者は俺がミクトで道場を開いたって知らないので仕方がない。

食後の休憩をしていると電話がかかって来て、見てみると母さんからだったので電話に出た。

「もしもし、どうした?」

『どうしたって、あんた全然帰って来ないし連絡無いから、無事か確かめただけ』

「千尋から聞いてない?」

『聞いたよ? だから思い出して電話してんのよ』

「なるほどね、俺は大丈夫だから切るぞ?」

『何あんた……何か悪い事でもやってんじゃないだろうね? やってたら真っ先に私が警察に突き出してやるからね! 変な事すんじゃないよ!』

「知ってるから、そんな事する訳ないだろ」

『フフフフッ……』

「何だ、気持ち悪りぃな」

『親に向かって言う事かい!?』

「いや今の笑い方は狙っただろ」

『まあねぇー……じゃあまた……近い内に会いに行くからね』

「はっ? このご……切りやがった」

うちの親はどうなってんだ……考えるのやめよう。



1時半になるちょっと前にログインする。

宿の部屋で起き外は日の出前なので朝練をして食堂で朝食を食べる。

エルは少し遅れて朝練に合流した。


するとカイが子供達と降りて来て言う。

「ベルは仕事で遅くなるから、鉱山都市へ先に行っといてだってよ」

「そうか、じゃあ食ったら行くか」

そんな話をしていると2人の衛兵が入って来て受付で何やら話をしている。

「聞き込みですかね?」

エルが言うので頷いてから答えた。

「ああ、たぶんそうだろうな」

DNA鑑定とか無いし大変だろうなぁ……いや、魔法の方が便利か。

ちなみにベルも税理士だが今のご時世、自宅で仕事をやってるらしい。



準備をして俺達は南門にある乗合馬車へ乗り、鉱山都市を目指して街を出た。

特に問題が起きる事無く野営地に着いた。

「今日は此処で野営か」

街道から少し離れて土の地面になっている広い場所で野営をし、明日の昼前には鉱山都市に着く予定だ。



他の乗客もテントを張りそれぞれが晩飯の準備を始める。

今日の晩飯は俺が用意する事になってるので早速土魔法で窯を作り調理をする。

調味料で味を付けオーク肉を焼き、キャベツを千切りにして肉の横に添えると生姜焼きの完成。

カイ達に料理を出し皆で頂く。

「流石ミクトさん、美味しいです!」

「相変わらず美味いな」

「ミト兄は料理の天才」

「おいし~♪」


食べ終わり休憩してると。

「ハハハッ、ベルが食いたがってるぞ」

カイの言葉に首を傾げてるとどうやらさっきの晩飯の画像をベルに送ったようだ。

何やってんだよ。



夜の見張りは他の男性乗客と交代でする事になった。

俺とカイが最後の見張りなので先に寝て夜中に起こされる。

特に問題も無く朝になり朝食を済ませると準備をして出発する。

日の出の前に出発するのでエルも起きて朝練は早めにやっておいた。



街道を進んで大きな岩がポツポツ周りに見え始めると前方に気配を察知した。

「前方に6人、街道から少し離れた場所だな」

ちなみに乗合馬車に護衛はいない。

「やりますか?」

「いや待て、襲ってきたら1人残して始末する」

エルは頷きで答えた。


「野盗か?」

カイがのんびりした感じで聞いて来る。

「どうだろうな……経験則から言うとこれはPKだな、盗賊や山賊なら街道から離れすぎだ」

馬車は進んで行き岩陰に隠れている者達の中を通り過ぎる。

全く動く気配が無かった。



「襲う相手を選んでる?」

カイの言葉に俺は頷いた。

「商人以外は襲わないのか、依頼された相手を待ってるのか」

「どうする?」

カイに聞かれて少し考える。

「……今は他の人達も居るから止めとこう、帰りにまだ居たら話を聞いて決める」

俺の言葉にカイとエルは頷く。

するとミオーラが珍しく口を開いた。

「誰かが被害に遭うかも?」

「商人なら護衛が居るし、重要人物でも護衛は居るから大丈夫だろ」

俺がそう言うとミオーラは頷きで答える。



その後、何事も無く鉱山都市へ到着した。

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