閑話3 ソウエン。
Side:ソウエン
俺はソウエン、現実では大学生だ。
以前ネオワールドで出会った凄い槍使いの人と出会い、俺は弟子入りをした。
先生は本当に強い、あの槍捌きは見事だ。
よく教えて貰っていたが、暫くしてネオワールドのサービスが終わってしまった。
ネオワールドを運営している会社のホームページを見ると次回作の宣伝動画が上がっていて、それを見ると絶対に出たらやろうと思い、その日を待っていた。
数日後、俺はアライブワールドに入りネオワールドより現実に近いこの世界を楽しんでいた。
槍をもっと鍛えるには実戦がいいと思い、他のプレイヤーを襲っては戦いを続ける。
自分の強さを確かめる為に闘技場に出場して優勝もして、この時は自分が強いんだと勘違いしたんだ。
帝国に行った時、ネオワールドで槍を教えてくれた先生に偶然再会しまた槍を教わった。
訓練と称して今の俺なら先生を倒せるかもしれないと思い全力で戦ったがあっけなくやられ、もっと強くなるために俺は先生に、PKをして強くなる事を伝えると。
「PK? 程ほどにな」と言われ許しも貰えたので、俺はPKに精を出した。
そんなある日、街中で大金を持ってるプレイヤーを見つけたんだ。
他の知り合いに連絡して襲う事を決める。
しかし男と武器を構えて向き合うと、全身の毛が泡立つ。
もう少し下がらないと巻き添えを喰らうと言う男の言葉は、何故か信じる事ができて俺は仲間に下がるように言う。
すると仲間の質問に返した言葉を聞いて俺は嫌な予感……いや、確信をしたな。
「オールラウンダー」
この言葉はネオワールドをやっていた者にとって、1人だけの事を指す言葉だ。
死神……何人のPKが殺されたのか俺には分からないが、ハッキリしている事は100人以上だ。
俺が大学1年の時、友達が見せて来た動画を見た瞬間思った。
本当の化け物っているんだなと。
1人が100人を殺している……ゲームの中の仮想現実だが、動きを見てると理にかなっているのがよく分かった。
この場に居たらそんな事は分からないだろう。
動画は離れた場所から撮られていて黒髪だって事しか分からなかったが……。
仲間に説明したがどうやらやるつもりだ。
だったら俺も自分があの、動画を見た瞬間恐怖と同時に尊敬したこの化け物に通用するのか確かめたくなった。
そんな事を考えてると仲間が一瞬で殺されて光となり消える。
マジか……赤ちゃんと達人の差があるだろこれ、いやもっとだな。
案の定全然通用しない、すると死神が先生の名前を出した。
何で先生を知ってるんだ? と疑問に思っていたら。
先生とビデオチャットを繋げと言われ、仕方なく繋ぎ説明した後死神に画面を向けた。
あれ? ビデオチャットがフリーズした?
どうやら死神は先生と知り合いみたいだ……!?
…………えっ? ……先生の師匠が死神?
ん? 先生が死神の師匠?
いや、先生が師匠と叫んでいたの確かだ。
って事は先生に槍を教えたのが死神なら、俺も教えて貰えればあの動画のようになれる?
俺が槍を教えて欲しいとお願いすると、俺に鍛錬を耐える事ができないと言われたけど、絶対に教えて貰いたい!
何とかお願いすると先生に話して許しが出たらと言われ、連絡しようとしたら止められた。
止めた理由を聞くと俺も納得だ、こんな大事な事はちゃんと会って話さないと。
その夜サキドの酒場で待っていると先生がやって来た。
チャットは送っていたので見てくれたみたいだ。
「お疲れ様です先生」
「よっ、待たせたか? 師匠から何か話があるみたいな事を聞いたが」
おお、そんな事を言ってくれてたのか。
「はい、実は……」
今日の出来事を説明し、先生の師匠に教わってもいいか聞いた。
暫くの沈黙が続き……。
「……そうだな、まあいいんじゃないか? 師匠がいいと言うなら俺は何も言えないぞ、明日また師匠の所に行って、ケジメをつけないといけないから、一緒に行くか」
「ありがとうございます!」
「……しかしお前、本当に師匠に何でもするって言ったのか?」
先生がエールを飲みながら目を細めながら聞いてくる。
「はい、あの動画のようになれるなら何でもしますよ!」
「あちゃ~……まあ頑張れ、俺にはそれしか言えない……」
「先生がどうしてあんなに強いのかやっと謎が解けましたよ、まさかあの死神が師匠なんて……免許皆伝の先生に早く追いついてみせます!」
すると先生は青い顔をしていた。
「……明日早いから宿に行ってもう寝るわ」
「あっ、はい、ありがとうございました!」
先生はそう言いテーブルに銀貨を置いて店を出て行った。
俺も宿に戻り明日に備えて早めに眠った。




