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吸血鬼がいく。  作者: あれです。
4章 復活と誕生。
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12 帝国の歴史。

国を作るとは言ったが、その前にやる事はある。

皇帝に会い戦争の責任を取らせる。

その為に俺達は、皇帝が居る帝都ガルダインへと来ていた。


帝都で宿を取り、エル、エン、アル、シェリア達と俺の部屋で話し合っていた。


「明日、皇帝に会う事になっているから、準備しておけよ」

「私達も会うんですか?」

「当たり前だ、と言いたいが、別に俺だけでも良いな」

「いえ、私も行きます、ミクトさんだけだと絶対戦闘になりますから」

「僕は母と一緒に冒険者ギルドで依頼でも受けようかと思ってます」

「じゃあ俺も、依頼でも受けようかな」

うむ、エルと2人で行く事になってしまった。





翌日、俺とエルは城へ行き応接室で待っていると、サイファスが訪れた。

「ミクト殿、久しぶりじゃのう」

「元気そうだな」

お互いソファの対面に座り、茶を飲みながら話始めた。

そこでチラっとサイファスは横に座るエルに視線を向けると、また俺に戻した。

「次はエルフの弟子か?」

「こいつはアル達を弟子にする前からの弟子で、まだまだだが一応師範代だな」

「ほう……師範代とは結構な腕前と見たが、どうじゃ? 摸擬戦など」

この爺さんも相変わらずだな。


「剣聖と呼ばれる貴方の実力は気になりますが、今日は皇帝と話に来ましたので、またの機会に……」

と、笑顔で断るエル。

「うむ、そうじゃな、楽しみにしていよう」

サイファスはグランシェルトの兵に敗走してから、数日前まで治療をしていたらしい。

サイファスに勝つ兵士とは中々面白い。

数人の部下を失い、今は静養中との事。

ジッとしてろよ爺さん。



暫くして騎士が呼びに来た。

「準備が整いました」

「よい、ワシが案内する」

サイファスがそう言って騎士を下がらせると、綺麗な廊下をサイファスが先導し謁見の間に着いた。


豪華な扉が開くと豪華で広い空間が目に入る。

流石皇帝だなぁ。

他の王達より威厳を示さないといけないからこんなもんか。

左右には豪華な服を着たおっさんや若い男が立ち並び、その後ろの壁際には騎士が並んでいる。


サイファスが歩き出したので後を付いて行くと、玉座に上る階段の手前で跪いた。

勿論俺とエルは立ったままだが。

「武神、ミクト殿をお連れしました」

その紹介はどうかと思うが。


「皇帝陛下の前で跪かんとは、礼儀も知らぬ田舎者か?」

とは、貴族達の中から聞こえた言葉。

「騎士よ、こやつらを斬れ! 不敬罪で斬れ!」

とは、別の貴族の言葉。

自分で斬れよ。


「黙れぇ!!!」

とは、跪いていたサイファスの言葉。

デカい声だな。

「待てサイファス、俺に任せろ」

「お主に任せたら殺すじゃろ」

爺さんにジト目で言われた。

「俺を何だと思ってるんだ」

まあ、最初は殺そうかと思ったけどね!

チャンスをやろう。



『黙ってろ、次に喋ったら首を落とす』

神の言語で言うと貴族達は顔を青くし、視線を下に向けて黙った。

言語は理解できなくとも、本能が理解する。

便利だな。


「何じゃ今のは?」

「有難い神の御言葉だ」

そう言って笑う。


「さて……皇帝」

さっきからずっと黙っている皇帝。

入った時からジッと俺を見ていた。

「今回の戦争の、後始末をしようか」

そう言うと目を瞑り、少しして目を開ける。



「そうだな、お主にガリデールの領土を譲る……で、どうだろう?」

ほう、俺が言う前に提示するとは話が早くて助かる、やるな皇帝。

「それで良い、それで身内に戦争を仕掛けた事は勘弁してやろうそれより……」

ここで話す事でもないか。

「これにて賠償の話は終わりだ……ミクト殿、別の部屋で少し話さぬか?」

こいつは人の気持ちを汲み取るのが上手いな。

「ああ、それでいい」

「では付いてまえれ」

皇帝が玉座を立ち、マントをひるがえし歩いて行く。

護衛の騎士に囲まれ隣の部屋へと向かった。



ソファに座るや否や。

「ぶはぁー、疲れたわい」

何だこの皇帝。

さっきと全然雰囲気が違うぞ。

「陛下、ちゃんとして下され」

付いて来たサイファスに窘められている。

「良いではないか、あのような堅っ苦しいのは昔から苦手じゃ」

俺とエルも対面に座る。


すると皇帝は真剣な表情になり口を開いた。

「ワシに皇帝の資格が無いと言いたいんじゃろ?」

流石皇帝だな。

「ああ……三王を纏められてないからこうなったんだろ? まあ、今回は遺物も関係してるが」

俺がそう言うと頷いてから話始める。


「初代皇帝様が作り上げたこのケルミナ帝国は、1500年の歴史がある」

長い事続いている国なんだな。

「しかし、ワシら皇族は初代様の血が入っている訳ではないのじゃ」

ん?

「謀反でも起こしたか?」

「違うわい……初代様は妻を持たなかったと、書物には書かれていた」

「じゃあ……養子?」

皇帝は頷いた。

「書物によれば、初代様は魔人なのじゃ、それ故、初代様は妻を娶る事をしなかったと伝わっている」

魔人が居るのか。


「で? 養子だから、纏める力が無いとか言うつもりか?」

それなら今直ぐ滅ぼしてやるが。

「違う、ワシら皇族は正当な後継者ではない……ワシら皇族はずっと待っておるのじゃ」

何を?

「初代様の血を受け継ぐ者をな」

「じゃあ猶更ちゃんと纏めろよ、不甲斐ない事してたら初代に笑われるぞ?」

「そうじゃな……」

「ミクト殿、陛下はちゃんと実力でも三王を上回っておるぞ」

「強いだけで上に立てる訳じゃ無いだろって、俺にはよく分からんけど」

人の上に立つなんて誰にも分からんと思うが。

正しく導く者って、どんな奴だろうな。




その後、雑談を少ししてから俺とエルは城を出た。

宿への帰り道。


「国ってどうやって運営するんだろうか」

「道場都市のようにやればいいんじゃないですか?」

「なるほど……国民全部を門下生にすればいいのか」

「馬鹿ですか?」

「冗談に決まってるだろう?」

俺の国の運営は決めている。



面白く、楽しくだ。

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