閑話4-2 三王グランシェルト・ガリデール。
Side:三王・グランシェルト・ガリデール
私はケルミナ帝国ガリデール王国国王になって12年が経っていた。
小さい頃から、父に王とは何か、民を導く事とは何かを教えられてきた。
皇帝陛下に忠誠を誓い、ガリデール王国を導いて来た私は、何処で間違えたのか……。
あれは、王都に店を構える商人が、私に献上品があると城へやって来てからだ。
昔から顔は知っている商人だったので、献上品が遺跡から出た遺物だと聞き、思わず興奮した事を覚えている。
綺麗な魔法の腕輪と魔力の籠った宝玉。
どうやら同じ遺跡から出た物で、同じ場所に保管されていたらしい。
城の者にそれらを調べさせると腕輪は、装着者の魔力が増加すると言う魔道具で、宝玉は半永久的に使えるエネルギーの塊。
その報告を受け、私は腕輪を装着した。
この力があれば私が世界の王になれる。
そう思ったのは間違いではないと思う。
我が国の兵達には能力を上げる加護を与え、世界を手に入れる為の準備を行った。
そんな折、下の息子がカーラン王国の貴族に殺されたと報告が来た。
これはカーラン王国が仕掛けて来たと思い、戦争の準備に入った。
皇帝陛下にも進言したが信じてもらえず、私は戦争に勝って報告すればいいと思い、直ぐに城を出た。
王都に何故か剣聖殿がやって来たようだが、そんな事より今はカーラン王国を滅ぼす事が最優先。
必ず殲滅してやる。
そしてとうとうカーラン王国との戦争が始まったが、偶に思う。
私はどうにかなったのか、これで間違っていないかと自問自答する。
しかし直ぐに考えは決まるのだ。
私は間違っていない、このまま必ず人間を殲滅する。
そうだ、私は何も間違っていない!
戦闘が始まり、暫くして私は宝玉を使った。
これは中に封印されている者を召喚する為の物。
ん? そうだったか?
まあいい。
全てを殺す為に。
さあ! 全てを殺せ! 斬り刻めぇ!!
何だと!? あれがやられるのか!? あれを倒す者が居るのか!?
仕方がない、私が人間を殺してやろう。
フフフッ、ふははははははは!!!
力が湧いて来る!
邪魔だぁ!
人間風情が邪魔をするなぁ!!!
ガハハハハハハァ!!!
私が最強の生物だ!!
どんな奴で……。
私の身体っ!?
あぁそうか……私はあの腕輪に利用されていたのか。
ありがとう、黒髪赤目の男よ。
配下の者達をこれ以上殺さずに済ん…………。
ケルミナ帝国ガリデール王国18代目、グランシェルト・ガリデール戦死。
享年45歳。




