1 招待。
初投稿です。
ベッドの上に寝ころびながらボーっとしているオレ獅子崎巧は、現実時間20年以上ゲーム内体感時間500年以上やってきたゲームのサービスが終了して1日経った所だ。
500『時間』じゃ無く500『年』というのは、現実の1時間がゲーム内では1日という時間の流れになっていた。
楽しかったなぁ……これからどうするか。
もちろん仕事はするが俺は在宅仕事なので今までやっていたゲームが無くなると空いた時間が暇になる。
ピロン♪
デバイスにメールが届いた。
寝転びながら手を伸ばし持ち上げて目の前に持ってくると、昨日までやっていたゲームの運営からのメールが来ていた。
早速開いて見るとこんな内容だ。
『長く弊社のゲームをご利用頂きありがとうございました。
つきましては、一定時間サービスをご利用頂いたプレイヤーの方には、弊社から来月サービスが開始されます《アライブワールド》を是非お楽しみ頂きたく、招待コードをお送りいたします。
コード:※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
ミクト様には《アライブワールド》を気に入って頂けると思います。
開発部:東雲 峻』
なるほど、名指しで来るとは俺以外にも何人かは送られて来てるって事かな?
まあ折角招待されたんだしやってみるか。
その日から《アライブワールド》が始まるまで普段通りに過ごしながら、ゲームの情報を調べてみたが面白い内容だった。
レベルが無く熟練度とスキルがメインになっていて、正に何でもできるが自分次第……犯罪も普通にできると言うのだが、女を襲う事も出来るらしい……思い切ったな運営。
勿論設定でプレイヤーは触れられないようにする事もできる、じゃないと女性プレイヤーは居なくなるだろうし。
そういう事も出来るので大きな街等には娼館もあるみたいだ。入り浸る奴とか居るだろうなぁ……。
ゲーム内には普通に法律があるので、捕まると最長現実時間で半年間のログイン不可になる事もあるが、現実で金を払うと戻って来れるらしいが……払う奴は払うだろう。
大体がこんな内容になっていた。
殆ど禁止事項が無いのは凄いな……楽しみだ。
2週間後、サービス開始日から3日目にログインした。
仕事で遅れてしまったのだ。
ログインするとゲーム会社のロゴが周りに浮かんでいる、床は真っ白で回りは下から上へ白から青のグラデーションになっている空間だ。他には何も無い。
《ようこそアライブワールドへ》
声だけが聞こえる。
《キャラクタークリエイトを始めます》
早速だな。
《アカウント名・獅子崎巧様、ネオワールドのキャラクターデータを一部引継ぎができます》
おっ? 一部?
《アバターの見た目と種族、スキルを一部引継ぎ可能です》
ん? 声に出してた?
《頭の中で考えた事は脳波から直接読み取っています》
「なるほど、じゃあ引継ぎでお願いします」
《スキルは熟練度を上げないと効果を発揮しませんので気を付けて下さい》
了解。
引継ぎが終わると目の前には黒髪赤目のイケメンのアバターが表示された。
身長は現実と変わらないが見た目は少し弄ってイケメンにして、体型は筋肉質にしてある所謂細マッチョだな。
《ネームを決めて下さい》
これはいつもの名前で。
「ミクト」
巧を逆から読んでもじっただけの名前だ。
《使用可能です》
良かった。
《では武器を選んで下さい》
目の前に画面が出て来た。
使った事が無い武器はあるかな……?
うん、全部使ってたからどれでも良いな。
「ああ……じゃあ刀で」
《次はスキルですが種族特性が適用されますので、選ぶ事はできません》
そうなの?
「ちなみに種族特性は何?」
《吸血鬼種の特性は【日光脆弱】【血属性】【闇属性】【変化】【再生】【魔力強化】【眷属化】になります》
なるほど、ネオワールドで使ってた吸血鬼のままね……まあいいかこのままで。
「じゃあそれで」
《次はグロ表現度と痛覚設定を決めて下さい、この設定はゲーム内でも可能です》
「どっちも100%で」
これは前のゲームでもそうだったのでそのまま。痛みが無いと感覚に違和感があるからな。
ちなみに特性の〇属性は、その属性が特化していると言う事だ。
《準備が整いました。それではアライブワールドへ行ってらっしゃいませ》
その言葉と共に意識が沈んでいった。
章が終わるまでは毎日投稿します。