5限目
「繁殖期の次は保育期だな」
竜は集団で育児をする。その為に一斉に繁殖期になると言われている。生まれたの卵は巨獣に狙われやすい。その為、野生のオスの竜は広範囲に渡り外敵を寄せつけない為に威嚇行動にでる。メスは子育てと食料確保に別れて行動する。竜舎にいる竜は食料確保の必要がなく全員で子育てをする。食料と外敵駆除は人がしてくれる。オスはその間、竜騎士に騎乗されたり、人の荷物を運んだりしてる竜もいる。ロッシーの家の竜舎は後者だな。
ロッシーはえっへんと胸をはる。
ナオは騎士が騎乗する竜の竜舎と聞き急に過去がよみがえってきた。ナオは思い出すと胸の辺りにに大きな穴が生まれる。そう言えばお父さんの竜舎は騎士が騎乗する竜舎だったわ。毎日の様に騎士達は自分が騎乗する相棒の竜を見に来ていたもの。お父さんの体に竜達は首をすりよせてお父さんは嬉しいそうに竜達の背を撫でていた。
次に思い出すのは血黙りに倒れている父の姿だった。母が必死にその血黙りから父を助けだそうと、、、ぐぅ。気持ちが悪い。ナオは全身から冷や汗がでる。
過去に気持ちが押し潰されそうになる。授業しているルシオン先生と目があった。パンっと耳元で手を叩かれたように現実に引き戻された。
ストンと付き物が取れたようにナオは授業を受け始める。
「ナオ。大丈夫?」
隣に座っているエリーが心配そうにナオを覗きこむ。
「え?何が?大丈夫だよ」
ナオは何事もなかった様に授業を受けている。
「何もなければいいんだけど」
エリーは不思議そうな顔をする。
「野生の竜は巨獣に狙われ易く、大人になる竜は人と一緒にいる竜よりかなり少なくなる。最近は野生の竜は減り人と一緒に暮らす竜が増えている」
朝早くにきて教室の最前列に座る真面目なコルトが手をあげる。
「竜は巨獣より強いと聞いてますがなぜ、巨獣に卵が奪われるのですか?」
「そうだな。ここで話している竜種類は飛竜の事を話している。飛竜は巨獣と同じ強さぐらいだ。鱗竜は巨獣より強いが頭数も少なく人前には出て来ない。何より人と同じ様に巨獣も年々進化をしていて狡猾なってきている」
「怖いな。巨獣を見た事ないからどんな感じだろう」
「竜騎士になれば嫌でも見れるし、巨獣種に分類されるが人の型をとっている者いる」
ロッシーがわめき始める。
「もしかしてこの中にも人型の巨獣がいるかも!」
教室内がザワザワとしたのでルシオン先生は強めの声でこの場を落ちつかせた。
「大丈夫だ。この中にいたら竜は匂いで巨獣がわかるからすぐに攻撃されるからな」
ロッシーはほっと胸をおろす。
「今日の授業はここまでだ。前から決まっていた事だが週末イルス国王の訪問がある。祭典があるがはめをはずさないようにすること。突然だが来週イルスの王様が来てここを見学したいそうだ。イルスと竜ついて授業しようと思う。恥ずかしくない様に予習をしてくるように」
祭典と浮き足出すものや、見学!えぇーと教室内が再び騒がしくなる。