次の日
学校の食堂でナオとエリーは昨日の事を話をしていた。
「すごい素敵だった。ミュリーネ姫」
エリーはかばんの中からどさどさとミュリーネ姫が載った本を出してきた。
「この記事の絵なんて素敵」
姫としての公務をこなしながらも竜騎士としてのお役目もはたしており大変ご立派であるという記事に竜に騎乗したミュリーネ姫がかっこよく画かれていた。
エリーがミュリーネを誉める度に素敵な人だなと思う一方でナオの心奥底がずきずきとした。
一通りミュリーネ姫の事を話して熱量が下がるとエリーはいきなりナオに質問しはじめた。
「・・・で昨日なにがあったの?」
エリーの横で大人しくエリーの話を聞いていたカイルも椅子ごとよってきた。
「僕もききたい」
ナオは言いふらすような人達ではないとわかっていたので昨日の事を話した。
「ゴルヴィン家かぁ、家から竜騎士もでなくなって落ちぶれる一方なのに、権威欲だけは高いだよね。無理なのにアイティラ様の王配ねらってるみたいだけどね。うちの父と交流があるけどあまりいい噂はきかないよ」
人の事を悪く言わないカイルからとげとげしい言葉がでた事にナオとエリーはびっくりした。
「カイルがそこまで言うなら本当に嫌な奴なんだろうね」
うんうんとエリーはうなずく。ナオに向き直しエリーは質問する。
「黒い鱗はどうしたの?」
「お父さんの物で悪い物じゃないから店に飾っておく事にした。もしかしたら何か反応する人いるかなって」
「それで、どうだった?」
「鱗自体みたことないのかほとんどお客さんは飾りガラスみたいに思ってる。だだ一人だけ3日ごとにくる常連客が少しだけだけどなんか違う気がする」
「それ何か危なくない」
カイルがエリー共々椅子をよせてきた。
ナオはよってきたふたりを両手で押し返した。
「大丈夫だよ」小さくたぶんと後からナオは付け加える。
うーんとカイルは手をクロスさせ悩む。
「明後日だよね。心配だから僕学校終わりに店にいくよ」
「はーい。私もー」エリーは手をあげる。




