修練!
ーー武道館にて
「あ、築島さん!」
「あぁ、一条君か。華織でいいわ。なんか用?」
「こっちも悠真でいいですよ。律からここに来れば稽古をつけてくれるって聞いたので。」
「剣道の経験は?」
「授業でやる程度には。」
「そうか...まあ、とりあえず準備運動したら素振りしてみてもらえるかしら?」
ーー準備運動後
竹刀の代わりに棒を渡された。
「じゃあ、とりあえず素振りからやってもらえる?」
「わかりました」
ーー20分後
「はぁ...はぁ.......まだダメですか...?」
「ああ、まあもういいかしら。まだちょっとおかしいけれど。次はーー」
「.......ぇぇ......」
「何か言ったかしら?」
「いや、なにも!」
「じゃあ、次は足さばきね!」
「....」
「返事は?」
「はいっ」
ーー20分後
「.....まだですか...?」
「もういいわね。続けていけば上手くできるようになるでしょう。じゃあ防具をつけてちょうだい」
「はいっ」
防具をつけた。準備時間がこんなに長いなんて...
「まずは切り返しをしましょう。」
「はいっ」
おれはじゅうじゅんになった。YESしかいわないのだ。
ーー1時間後
「そろそろ宿泊所に戻らなきゃね。掃除したら帰りましょう。」
「はいっ。何をすればいいでしょうか?」
「そうね、とりあえず棒をそこに入れて、あとモップかけかしら。」
「わかりましたっ」
「あ、稽古中以外は敬語じゃなくていいわよ。」
「あっ、はい」
普段はタメで稽古中は敬語か...
逆に大変そう。
というか次回もあるのか...
「じゃあそろそろ終わったわね。ここの人に一言言っておきましょうか。」
「わかった。」
「あ、その前に、練習場には礼を言わなきゃ。」
「「ありがとうございました」」
「失礼しますーー。(共通語で)」
武道館の人にそういって俺たちは武道館を出た。
ちなみに多分ありがとうございましたの方は通じてないだろう。
まあこういうのは形だから多分いいんだろう。
「あなたはこの世界でどうやって戦うの?」
「まだ決めてないですね...」
「律くんの話では私達はある程度指向性を定められてるのに対して君はまだ何でもできるらしいじゃない?」
「だからこそ困るというか...。俺、前世でも何かに熱中してたわけでもないし,..」
強いて言うならもう叶っちゃってるし...
「そうか...いや、あなたは私のところにきて一緒に剣道の稽古をやったけれど、君が剣で戦うのは結構大変なんじゃないかな、と思って...」
「....えーっと、なんで...?」
「あなた、血が苦手なんでしょう?多分。接近したら絶対返り血が服に着くと思うのだけれどーー」
「......ああああああああぁぁぁぁあ!」
だめじゃん!俺血苦手じゃん!とりあえず魔物倒してレベル上げないと行けないのに血ダメじゃどうしようもないじゃん!え、どうしよう...
「もしかして気づいてなかったの?」
「うん、完全に失念してた...」
「え?大丈夫なの?」
「全然大丈夫じゃない。俺、後衛もでこまい自信がある...」
「どうするの?」
「...慣れるしかない...と思う....この世界でやっていくには。」
「根性あるね。私も出来る限り協力するわ。じゃあ、また明日。」
「ああ、また明日」
ーーその後、晩御飯後の寝る準備を整えた部屋の中にて
「律ー!助けて!俺、血が無理だった!どうやって強くなればいい?」
「慣れろ」
「そ、そんなー!」
「悠真さんやっぱり血が苦手だったんですね。みんなが冒険者カードを作ってる時思いっきり目そらして耳ふさいでましたもんね...。」
「そうなんだよ!...ってかなんでみんな血、大丈夫なわけ?」
「うーん、僕、実は小児糖尿病でしてーーあ、この世界に来るときに多分完全に治ってるんですけどーーまあそういうわけで血は慣れっこなわけですよ。」
「俺は医学部だからな、まあまだ2年だからそこまででもないが、それなりに慣れてる方だと思うぞ。」
「へえ、みんなそういう過去がーーちょっとまって?律、医学部なの?その見た目で?」
「見た目は関係ないだろ。俺はれっきとした国立大学の医学部医学科だぞ。」
「うそお!」
「嘘じゃない。何なら学生証があるが?」
「ほんとだ、すごいですね!律さん!」
「ああ、大いに尊敬しろ。まあ敬語はやめてくれていいがな。」
「いや、僕敬語がデフォなので!尊敬はします!ひと段落したら勉強教えてくださいよ!僕たまたま教科書とかいっぱい持ってたので!」
「あ、俺もそれ参加したいかも。元の世界に戻る可能性もあるんだろ?」
「ああ、あるな」
「俺2年だから完全に忘れちゃうと流石に困る...」
「じゃあ共通語ある程度習得したら夜は勉強するか。ーーまあ、今も夜は共通語を勉強しているがな。」
「うーん。とりあえず共通語だな。基本単語50個と基本例文20個見るか...」
「そうですね!明日に備えて!」
「俺も前世に帰った時のために勉強するかな...それに医学知識は何かの時に役に立つかもしれないし。」
ーーこうして俺らは勉強しつつ寝た。この間、煉はずっと何かを書いていた。なんなんだろ?




