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正義とは  作者: Spring
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プロローグ

昔、と言っても2095年現在から約50年前

「ミスチアの大厄災」と呼ばれる、大規模な地殻変動が起きた。

ミスチアとは地脈のことで地脈と地脈の間に埋もれてそれが起こるまで発見されなかったものだ。

この事件で元々いた人類その他の生命体を含め、約60%が滅んだ。

元々たくさんあった大陸は大きく4つに分断、又は結合し始めた。

それと同時に世界ではある別の異常現象が起き始めた。

それは

「生命体における急激な身体能力の向上」

「知力、即ち脳の学習能力の向上」

そして、人類だけに現れた

「特殊能力の発現」

原因は50年経った今でも不明。

今まで分断されていた国家は事の重大さを感じひとつの国で物事を解決するのではなく大きな国を作り、国籍・身分に関係なく協力し国の再建を開始した。

それによって4つの国が構成された。

元ヨーロッパ大陸・元アフリカ大陸によって作られた

「エレフセリア共和国」

元オーストラリア大陸・南アメリカ大陸によって作られた

「シィネルガシア平和国」

元々北アメリカ大陸・地殻変動によって出来た新大陸・難民によって作られた

「新アメリカ国」

元ユーラシア大陸・難民によって作られた

「自由民主共和国」

この4つによって現状の把握と早急な復興が行われた。

そして復興が進み新たに作られた国が起動し始めた頃、生命に起こった変化についての研究が行われ始めた。

そうして10年ほど研究するとあることが分かってきた。

それは「身体能力の向上、知能の向上、特殊能力は人によって差が生まれること」である。

ある者はたった数日で宇宙における物理学・科学・化学・生物学・天文学を理解し、今まで解き明かされなかった物・新しい発見を見つけたりしていた。

しかし、変化が乏しい者は旧人類と何ら変わらなく平均的な知力・身体能力・特殊能力が発現しないなどということが起こった。

これを放置してしまっては折角復興したのにで差別が起こってしまうと危険視した国々はそれぞれある法律を作った。

それは『能力の差によって差別を受けない権利』

『貧富の差・知力の差・身体能力の差・特殊能力の差に関係なく平等に学問をつける権利』

『上記で述べたようにそれを使って各個人の生活に支障をきたしてはならない』

『それを無視した場合国における職員が実力行使、又はその刑の程度により刑事的処罰を下す』

など国によって様々だが大方このような法律が作られた。

この法律によって平和が保たれたかのように見えた。

2075年5月9日とある事件が起きた。

それはかつて、日本・韓国という国があったところから武力的テロリストが生まれたのだ。

彼らはとても残虐で同じ国の者を武力的制圧、時には見せしめとして公開処刑をしたりしていた。

皆が彼らを止めようとしたが他の国からも同じような考えを持った者や家族を人質に取られなくなくそれに加入する者がいた。それによって勢力は拡大、最終的には自由民主共和国がまるまる乗っ取られてしまい、ひとつの国が滅んだ。

これが後世でも語り継がれる『鬼の再来』と呼ばれる事件だ。

鬼の再来と呼ばれるに至っ経緯はそのテロリストが生まれたのが日本・韓国と呼ばれる国で勃発したこと、彼らが鬼のような風貌だったこと、そして何より日本で語り継がれている「桃太郎」と言う童話をチラつかれるような事だったこと。

これによって自由民主共和国は

「新須佐之男帝国」となった。

しかし、これを放置するほどほかの国々も馬鹿ではない。あの国を放置してしまってはいずれ第三次世界大戦が始まってしまうかもしれない。

そうして3つの国々は団結し1つの武力的軍事団体を作った。

それが「ESS」である。

3つの国の頭文字を取りこの名前が作られた。

そうしてこの2つによる戦争が起こった。

すぐにこの争いも終わるだろうと思っていた国々の考えは全くと言うほどその通りにはいかなかった。

新須佐之男帝国の国々のリーダー・幹部が全例を見ないほどに知力・身体能力・特殊能力が高かったのだ。

いや、高すぎたのだ。

1年ほどで集結すると思われてた争いが2年経とうが、3年経とうが終わらない。そうして規模が大きくなりすぎてしまい最悪の結果である

『第三次世界大戦』が始まってしまったのだ。

長期にわたる戦争で死者は4国合わせ約6000万人となったのだ。

しかし、2080年ある男が現れた。

彼の名は「ロディーロ・フェルッサ」

彼の特殊能力は異常だった。異形だったのだ。

彼はある一個団体を率いて新須佐之男帝国に乗り込んだのだ。

彼が受け持った任務は

『新須佐之男帝国のリーダー・幹部の排除』

『自分の部隊に攻撃してきたもの、又敵意のあるものの排除。それは相手が子供であろうが女であろうが同様』である。


そして1ヶ月後、彼がリーダー・幹部の遺体をもって帰還した

こうして「英雄の誕生」と「新須佐之男帝国の崩壊」、「第三次世界大戦の集結」である。

世間では彼がどうやって彼らを倒したのか、そして彼の特殊能力は何なのかは伏せられた。国によって隠されたのだ。

ただ新須佐之男帝国を倒したの英雄として名が残されただけだった。

これが今現在語り継がれている歴史・伝説である。

そうしてこのような事態を繰り返さないために3つの国共同手とある学園が作られた。

その名は「ロディーロ特殊能力開発学園」

この学校では法律で制定された『優劣』をつけないということはせず、生徒各自にその学園における順位を付けるということ。そして成績トップ20はロディーロが率いる舞台に配属されるということである。

もちろん最初は国民から反感があったが

「もし、私以上の特殊能力者が現れたら我々は対処出来ない。もし敗れた場合我々に残された道は服従・死である。だからこうせざるを得ないのだ。皆済まない、どうかこの事を不満はあるだろうが受け入れてほしい。頼む。」

と、ロディーロ本人が国民全員に頭を下げたのだ。

英雄が自ら頭を下げ願ったのだ。飲み込まないわけがない。

そうしてその学園は誕生した。

それから15年あまり小さいとは言え特殊能力者による事件は起きている。それを制圧しているのがロディーロ率いるESS、そして卒業生によって作られたESS-Cである。

第三次世界大戦のような大規模な争いは起こっていない。


しかしこの物語は彼らの話ではない。

彼、ロディーロに復讐を誓った元新須佐之男帝国幹部の息子と

彼、ロディーロに憧れたある少女の話である。

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