その5
【8:続・お嬢様は見た目から入りたい】
「縦ロールは諦めましたわ」
「へぇ~」
なんでも、見た目サラサラ感溢れるお嬢様の銀髪はとんでもなく形状記憶ヘアーだったらしく、マワしても、マワしても チーターがビビって尿漏れするスピードで元のサラサラストレートヘアーに戻るそうだ
「縦ロール以外の悪役ヘアーを考えますわ」
「や、別に縦ロールは悪役専用じゃないっすからね、縦ロールがみんな悪役とかマジ風評被害で訴えられるっすからね?」
っーかどんな髪質なんだろう、このお嬢様…
もしかしたら、バッサリ切ってもすぐにも元通りになるとかではなかろうか?
「髪は諦め、新たに考えたのですが、見た目の悪役感を出すには衣装だと思いますの」
「素晴らしいお考えです、お嬢様」
そして、執事はいつもの台詞でお嬢様を大絶賛
「衣装って…なんすか?制服でも改造するんすか?」
「それですわ!まさしく改造制服ッ!」
「へぇ~」
まぁ、よく見る創作物で学校内の強権を持つ集団とかが一般生徒とは違う制服とかよくある
定番と言えば定番だろう
「いいんじゃないすか?」
「ふふん♪我ながら名案でしたわ」
「天才のひらめきと言うものですね、お嬢様」
「で?具体的にはどーするんすか?肩パットでも付けてみるんすか?」
「肩パットはさすがにないですわね」
「まぁ、シンプルに色を変えてみるとかっすか?真っ赤に染めてご覧の通り、学生さと言い張ってみるのも悪かないっすね~」
「何故真っ赤…?」
学園の制服は白が基調なのだが、お嬢様の私服は黒が基調と変なところで白黒ハッキリしている
故に、白でも黒でもないお嬢様はわりとレアな姿だ
「まぁ、色については要熟考ですわ」
「そーっすね」