爆弾
「ねえ、あなたが持っているそのハンカチは誰からもらったの?」
「同窓会に行ったときに同級生からもらったものさ」
「まさか、女の子からだと言わないでしょうね」
「ま、まさかそんなこと……」
「なら、何故一瞬言葉に詰まったのよ」
「すまない、本当は……」
「何てこと! 信じられないわ!」
「違うんだ! 愛しているのはお前だけだ!」
「そんなこと信じられるわけないじゃない!」
小さなプレゼントが大きな感情という爆弾に火をつけて、二人の愛を吹き飛ばした。
読んでくださったかた、ありがとうございます。
サクッと読めるものを目指して書いています。
あらすじのセリフは、上から男、同級生と交互にしゃべっています。
本文は、上から女、男と交互にしゃべっています。
プレゼントだけではなく、男の曖昧な言動も嫁の感情という爆弾に火をつけてしまったようです。 皆さんもそうならぬよう、お気をつけて。