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「世界樹を登ろう」

 弐卦が提案した。

「わあ。それは大賛成」

 此花も承知した。

「金も女も手に入れたけど、世界ひとつ救えないのは、オーディンにいい返せない時点で決まってしまったようなものだね」

 弐卦はそう自重していった。

「なあに、まだまだ、気を落とすのは早いよ。先は長いんだし」

 世界樹を登ること、七日間。

「北の国は、なんだかんだといって、ぼくは好きだよ。ワルキューレのお姉さんはきれいだし」

「あら。それは世界中の女をいつでも頼めばやらしてもらえる弐卦には、さぞ、嬉しいことでしょうね」

 弐卦はいわなければよかったと、肩をすくめた。

 須弥山よりは低いけど、世界樹は、北の国全部が見渡せるんじゃないかというくらい遠くまで見える美しい木だった。

 二人は、世界樹の頂上にまでやってきていた。

「ここが頂上かあ。いい眺めだなあ」

「本当ねえ。しばらく、こうして眺めていたい」

 此花が珍しく、弐卦の肩に顔をのせて、くつろいでいた。弐卦も悪い気はしない。久しぶりに、此花と思い出を残せる機会だ。

 しばらく、二人が世界樹の頂上で景色を眺めていると、空から大きな草が降りてきた。

「なんだ、ありゃあ」

 弐卦がぶったまげていると、近くにいたおじいさんが教えてくれた。

「あれは月渡り草じゃよ。あれに乗って、月に行けるんじゃ」

 そして、弐卦と此花は、二人抱き合って、月渡り草に乗って、世界樹の頂上から月へと旅に出た。

 月渡り草は、星から星へ旅する珍しい草で、宇宙空間を人を乗せて旅することができるのだった。行動が周期的なので、乗り物によく利用されている。

 そして、二人は月へやってきた。


 月に来た二人は、月面基地を遊んで観覧した。月には、丸呑みという巨大な筒状の怪物がいて、人を呑み込んで暴れていた。

 二人は、剣を抜いて、丸呑みと戦った。丸呑みの巨大な体は、ふにゃけた肉で覆われているので、剣で斬りつけると簡単に斬れるのだったが、丸呑みが大きすぎて、なかなかうまく仕留められないでいた。

 戦いは長時間に渡り、二人もだんだん疲労してきた。

「なんだって、月まで来て怪物と戦わないといけないのよ」

「文句いうな、此花」

「はいはい」

 二人は、丸呑みから少しづつ肉を切りとっていったから、だんだん、丸呑みの肉はなくなってしまった。

 ぶちゃっと体が体重を支えられなくなって、丸呑みはつぶれた。さらに、口を弐卦が切りつけて、原型をとどめないくらい切り刻んだ。

 こうして、月での冒険は終わった。

 二人は、月でぐっすりと疲れて眠りについた。地上とはちがう時間の流れで、目が覚めた二人は、再び、月渡り草に乗って、地上の世界樹へ帰って行った。


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