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[第六話]休業日

 今日は休日。今は朝ごはんを皆と一緒にゆっくり食べてます。


帽子さんは一緒じゃないけど。


ここで、揃子が最近の仕事について言及してきました。


「ここのところ、玲奈ちゃんは働きづめじゃない?」


『そうかな? 特に疲れてるとは感じないけど』


「ナズマもなんだか疲れてるみたい」


「いや、俺のはちょっと別問題っすよ。実際にはそれほど疲れてはないっす」


「…………はぁ」


一度ため息をついて、揃子は話を続けます


「あなたたちが真面目なのはいいけど、少しは体をいたわりなさいよ!


のどが渇いたと思う前から水分補給するように、

疲れたと思うより前に休みなさい!


根が真面目だと、すぐ無理するんだから……」


強弁するうちに、揃子はいつの間にか立ち上がっていました


【食事中なんだし、とりあえず座ったら?】


「あ……うん、ごめん」


揃子は一旦席に座って、それから話を再開しました


「とにかく、今日は何でも屋はお休みにして、どこかへ出かけるよ!」


声高に揃子が宣言すると、食卓は少しの間沈黙に包まれました。


「ま、いいんじゃない? たまには休むのも」


沈黙を破ったのは、扉を開けて部屋に入ってきた帽子さん。


さっきの会話を外で聞いてたみたい。


「話はだいたい聞いたよ。出かけるそうだね。

……ところで揃子ちゃん、どこへ出かけようと考えてたんだい?」


そう尋ねた帽子さんに対して、揃子はすこし言葉を詰まらせました


「え? えーっと…………ごめん、考えてなかった。てへっ」


「てへっ……じゃなくて、あんなに強く言っておいてノープランっすか」


『だろうとは思ってたけど』


私とナズマがやれやれ、と呆れた顔をしているのも気にせず、

ここで帽子さんが提案をしました。


「行くあてがないなら、僕が皆を温泉街にでも案内しましょうか」


「あっ、それいいですね、温泉!」


提案を聞くと、揃子は帽子さんに抱き付きそうな勢いで喜んでますが、

ナズマのほうはというと、苦笑いを浮かべてなんだか嬉しくなさそう。


「温泉……っすか」


「あれ? ナズマどうしたの? ……ははーん、さてはあんた

あたいたちとの混浴とか期待してんじゃないの?」


「ち、ち、ち、違うっすよ! そ、そりゃまあ虹目さんや澄川さんの体に

興味がないって言ったら嘘になるっすけど……」


『(慌てながらもそこは否定しないんですか)』


「混浴とか以前に、俺が温泉なんかに入ったら大惨事になる予感がするっす……」


ナズマの体質の問題ですね。もし温泉で放電を起こしてしまったら……


「ナズマ君、僕が君の放電体質のことを忘れてるとでも思っているのかい?」


落ち込み気味のナズマに、帽子さんはいつものようにやさしく話しかけました。


「僕が考えている温泉街には、砂風呂というものもありますよ」


ナズマはそれを聞くと、ようやくほっと安心した表情を見せました。

砂風呂なら俺でも安心して入れる、そんな声が聞こえてきそうでした。


「さて、玲奈ちゃんはどう? 温泉」


「…………じーっ」


どう、と聞かれても、揃子が“温泉行くよね? ね?”と視線攻めしているので

行かない、なんて言えないでしょうね


『いいじゃないですか、温泉。揃子ちゃんの言う通り、休みは必要ですし』


「よーし、さっさと準備して温泉行きましょー!」


そう言うと、揃子は自分の部屋まで突っ切っていきました。


よほど出かけるのが楽しいのでしょうね。


揃子に続いて、私とナズマもそれぞれ準備のためいったん部屋に戻ります。




――準備が終わったところで一旦家の前に集まります。


「えーっと、遅くなっちゃってごめん。浴衣どれにしようか迷っちゃった」


「遅いっすよ。澄川さんも、なんか荷物多い帽子さんも、もう準備終わってるっす」


「あらら? 帽子さん、たくさん荷物を持ってますが中身はいったい何ですか?」


私たちの荷物がせいぜい手提げかばん1つなのに対し、帽子さんは

大きめのリュックにクーラーボックスという出で立ちで目立ってます。


「後で役に立つかもしれないものを色々とね。


さて、皆そろったところで出発しようか」


帽子さんの言葉に、オー! という掛け声で揃子とナズマが応えようとしましたが、


「たのもー!」


突然、声を上げながら1人の人物がやって来たので、邪魔されてしまいました

うう……温泉回は自信ない……

エロは期待しないでください。僕そういうの苦手ですから。

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